世界古本探しの旅 ― 2009/03/24 23:44

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4022572450.html
今日はWBCで日本が連覇したとのニュースで持ちきりである。いつもと異なる環境下では、持てる力を十二分に発揮するのは容易ではない。そこを乗り越えての優勝は、暗い世相が多かった昨今で一種の清涼剤となるはずだ。最近、景気が悪いことも手伝ってか、近所の昔ながらの古本屋が軒並み姿を消してしまった。代わりに台頭してきたのはチェーン店の古本屋である。古書籍商は本を愛し、本の的確な値踏みをできるスペシャリストが営むものとされていたが、今は単純に本の痛み具合のみで値をつけるという寂しい世の中になってしまった。こういった本屋には価値ある本や稀覯本の類などは一切置いていない。一番の売れ筋はコミック本で棚の面積を一番占有している。
荻野アンナ 瀬戸川猛資 和田忠彦 越川芳明 池内紀 野谷文昭 浅野素女 世界古本探しの旅 朝日新聞社 1998年 を読んだ。洋書は普段ノストラダムス絡みで接していることもあり、海外に行った際にはその町の本屋をちょっと覗いてみるのが常である。パリを訪れた際、小さな個人の書店で新刊のノストラダムス本を見つけた。購入しようとしたらどこにも値段の表示がない。店のオバちゃんが「値段がわからないけど・・あんたこの本ほしいでしょ。」「これ位の本だと、この値でどうかね」と交渉を持ちかけてきた。「もう少しまけてよ」といってようやく値段が決まった。思い返すと懐かしい。さすがに海外で古本屋を梯子したことはないが、本書を読むとカラー写真が満載で著者と一緒にいろんな町の古本屋巡りをしたかのような錯覚にとらわれる。
「南仏古本探しの旅」のところにノストラダムスの名前が出てきた。二ソワーズという古本屋でノストラダムスの息子セザールの著した『プロヴァンスの歴史と年代記』初版本(1614年)のカラー写真が載っていたのは驚いた。他にも見ているだけで楽しくなる稀覯本が満載である。こういった古本のカタログを定期的に発行しているところが多いらしい。最近パリのL'intersigne Livres anciens から最新カタログn 112が届いた。図版と書誌情報が豊富で眺めているだけでもワクワクする。ノストラダムスものも3冊あったが、1649年版予言集が1300ユーロは法外な値段の感じがする。それに比べると1789年に刊行されたノストラダムスの伝記の600ユーロはそんな所か。先立つものがあれば、手元に置いておきたいところだが・・・
今日はWBCで日本が連覇したとのニュースで持ちきりである。いつもと異なる環境下では、持てる力を十二分に発揮するのは容易ではない。そこを乗り越えての優勝は、暗い世相が多かった昨今で一種の清涼剤となるはずだ。最近、景気が悪いことも手伝ってか、近所の昔ながらの古本屋が軒並み姿を消してしまった。代わりに台頭してきたのはチェーン店の古本屋である。古書籍商は本を愛し、本の的確な値踏みをできるスペシャリストが営むものとされていたが、今は単純に本の痛み具合のみで値をつけるという寂しい世の中になってしまった。こういった本屋には価値ある本や稀覯本の類などは一切置いていない。一番の売れ筋はコミック本で棚の面積を一番占有している。
荻野アンナ 瀬戸川猛資 和田忠彦 越川芳明 池内紀 野谷文昭 浅野素女 世界古本探しの旅 朝日新聞社 1998年 を読んだ。洋書は普段ノストラダムス絡みで接していることもあり、海外に行った際にはその町の本屋をちょっと覗いてみるのが常である。パリを訪れた際、小さな個人の書店で新刊のノストラダムス本を見つけた。購入しようとしたらどこにも値段の表示がない。店のオバちゃんが「値段がわからないけど・・あんたこの本ほしいでしょ。」「これ位の本だと、この値でどうかね」と交渉を持ちかけてきた。「もう少しまけてよ」といってようやく値段が決まった。思い返すと懐かしい。さすがに海外で古本屋を梯子したことはないが、本書を読むとカラー写真が満載で著者と一緒にいろんな町の古本屋巡りをしたかのような錯覚にとらわれる。
「南仏古本探しの旅」のところにノストラダムスの名前が出てきた。二ソワーズという古本屋でノストラダムスの息子セザールの著した『プロヴァンスの歴史と年代記』初版本(1614年)のカラー写真が載っていたのは驚いた。他にも見ているだけで楽しくなる稀覯本が満載である。こういった古本のカタログを定期的に発行しているところが多いらしい。最近パリのL'intersigne Livres anciens から最新カタログn 112が届いた。図版と書誌情報が豊富で眺めているだけでもワクワクする。ノストラダムスものも3冊あったが、1649年版予言集が1300ユーロは法外な値段の感じがする。それに比べると1789年に刊行されたノストラダムスの伝記の600ユーロはそんな所か。先立つものがあれば、手元に置いておきたいところだが・・・
コメント
_ 研究者 ― 2009/03/25 19:12
_ 新戦法 ― 2009/03/26 00:43
研究者さん、毎度見ていただきありがとうございます。
> 東京には神田神保町という本の街があるなんて羨ましい限りです。(^^;
昔はよく神保町をぶらついていたのですが、最近はすっかりご無沙汰しています。のんびりと古本屋巡りができるなんてホントに贅沢ですよね。(^^;
予報では、明日、新潟は雪のようですね。どうぞお気をつけください。
> 東京には神田神保町という本の街があるなんて羨ましい限りです。(^^;
昔はよく神保町をぶらついていたのですが、最近はすっかりご無沙汰しています。のんびりと古本屋巡りができるなんてホントに贅沢ですよね。(^^;
予報では、明日、新潟は雪のようですね。どうぞお気をつけください。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://asakura.asablo.jp/blog/2009/03/24/4202424/tb
>今日はWBCで日本が連覇したとのニュースで持ちきりである。いつもと異なる環境下では、持てる力を十二分に発揮するのは容易ではない。そこを乗り越えての優勝は、暗い世相が多かった昨今で一種の清涼剤となるはずだ。
WBC優勝は日本列島が明るくなって本当に良かったです。(^^;
>今は単純に本の痛み具合のみで値をつけるという寂しい世の中になってしまった。こういった本屋には価値ある本や稀覯本の類などは一切置いていない。
その通りですね。珍しい本が見れるのが古本屋のよいところなんですよね。東京には神田神保町という本の街があるなんて羨ましい限りです。(^^;