A級順位戦の最終局が行われた2009/03/04 23:53

http://mainichi.jp/enta/shougi/index.html
昨日A級順位戦の最終局が行われて名人挑戦者と降級者が決まった。しかし、なかなか時間が取れずに結果を確認することができなかった。本日、帰宅後に上のウェブサイトを確認してようやく結末を知った。もちろん一番気になっていたのが谷川-鈴木戦。この一局に勝った者がA級残留、負けた者がB1陥落という鬼勝負である。谷川は永世名人の資格者でA級・名人を連続27期守っている。晩年の大山十五世のA級残留をかけた厳しい戦いが将棋ファンの感動を呼んだ。実績を積み重ねてきた大棋士がA級というステータスを守るギリギリの戦いはそれだけでも大きなコンテンツとなる。

もっとも自分と同世代の棋士が勝負の世界でそうした厳しい境遇に置かれているのはちょっとショックである。これまでは常にA級上位で挑戦者を狙うことしか目が向いていなかったはずが、下を見た戦いに陥っているのは残念至極。来年の順位も今年同様7位。厳しい状況には変わりない。付け足しのようになったが、挑戦者は郷田ですんなりと決定。二度目の名人挑戦となる。羽生もいやな相手が出てきたと思っていることだろう。残留争いのほうは辛くも三浦が踏み止まり、タイトル保持者の深浦が貧乏くじを引いた。今回は結果的に勝っていれば残留だっただけに言い訳はできない。二冠を狙おうというのにどうしたことか。

現在のA級メンバーは皆しぶとくA級の座を守っている。結局B級1組からの昇級者2名がイス取りゲームからはじき飛ばされた感じである。有料中継なので将棋の内容はわからないが、手数171から見ると、郷田-木村戦が一番の熱戦であったと思われる。将棋界の一番長い日は今年も終わった。