チャールズ・ウォードのノストラダムス本が届いた ― 2008/10/26 12:52
金融危機がテレビ・新聞などのメディアで報じられている。外国のマネーが円買いに奔走しているらしく短期間で急速に円高が進んでいる。輸出産業は大打撃を受けて不況になりつつあり、日本でも早期の経済対策が望まれている。円高、ドル安、ユーロ安になると海外からモノを買う時にレートの関係で割安になる場合が多い。ノストラダムス本の洋書も今がお買い得といえる。少し前に注文していたチャールズ・A・ウォードの本が届いた。ウォードの本は1891年に英国で出版されたノストラダムスの解説書である。今から100年以上の前に書かれた本で古典ともいえる部類に属するが現在でも様々な版本が出版されている。そのテクストの息の長さには驚くばかりである。
ウォードの本がこれほどまでに読み継がれてきたのはどうしてなのか。自分がノストラダムスに関心を持った最初の頃に入手した1冊でもある。(1981年Sun Books版)日本でもブーム以前に黒沼健氏や渡辺一夫氏がウォードの著作を参照している。黒沼氏は、「原著を項目別に再編成して、これを年代順に並べ直してあるので(中略)とても便利である」と紹介している。(『古代大陸物語』97頁)渡辺氏は「異常な例証に満たされており、貴重な文献を提供してくれますし、付録には、ノストラダムスの多くの文例が、フランス文と英文とで掲げてあるので便利です。」(『フランス・ルネサンスの人々』75頁)ウォードはノストラダムス予言集を読者にわかりやすく構成し直し、確かな資料で史実との関連性を解説してくれるので読み物としての完成度が高い。
ウォードの本は手元にもう一冊、1986年Dorset Press版がある。この版は何故か序文がまるまんまカットされている。表紙の著者名もChas.A.Wardと省略形になっている。ウォードの本は1940年ニューヨークで再版されているが、ネットで検索すると同じ年に2冊の本が別な出版社から出ているようなのだ。渡辺氏はThe Modern Library版を参照している。(写真)手元に届いた本の中身を見てあっと驚いた。本の構成が付録の後に補遺が載っており多くの原文と英訳が収録されている。(現行版には補遺は載っていない。)その後に索引がくる。もう一冊の版本も一緒に届いたがその話は次回に・・・。
ウォードの本がこれほどまでに読み継がれてきたのはどうしてなのか。自分がノストラダムスに関心を持った最初の頃に入手した1冊でもある。(1981年Sun Books版)日本でもブーム以前に黒沼健氏や渡辺一夫氏がウォードの著作を参照している。黒沼氏は、「原著を項目別に再編成して、これを年代順に並べ直してあるので(中略)とても便利である」と紹介している。(『古代大陸物語』97頁)渡辺氏は「異常な例証に満たされており、貴重な文献を提供してくれますし、付録には、ノストラダムスの多くの文例が、フランス文と英文とで掲げてあるので便利です。」(『フランス・ルネサンスの人々』75頁)ウォードはノストラダムス予言集を読者にわかりやすく構成し直し、確かな資料で史実との関連性を解説してくれるので読み物としての完成度が高い。
ウォードの本は手元にもう一冊、1986年Dorset Press版がある。この版は何故か序文がまるまんまカットされている。表紙の著者名もChas.A.Wardと省略形になっている。ウォードの本は1940年ニューヨークで再版されているが、ネットで検索すると同じ年に2冊の本が別な出版社から出ているようなのだ。渡辺氏はThe Modern Library版を参照している。(写真)手元に届いた本の中身を見てあっと驚いた。本の構成が付録の後に補遺が載っており多くの原文と英訳が収録されている。(現行版には補遺は載っていない。)その後に索引がくる。もう一冊の版本も一緒に届いたがその話は次回に・・・。
ウォードのノストラダムス本 その2 ― 2008/10/26 22:08
チャールズ・A・ウォードの著作の原題は"Oracles of Nostradamus"(ノストラダムスの神託)である。このタイトルはアナトール・ル・ぺルティエの著作を単純に英訳したにすぎない。イオネスクが評しているようにウォードは「ペルティエの解釈を焼き直ししている」(『ノストラダムスメッセージ』341頁)。先に紹介したモダン・ライブラリー版は、過去に出版された書物を信頼できるエディションに基づきながらも、万人に行き届くような廉価な本を提供するシリーズである。サン・ブックス版やドルセット版に比較すると明らかに活字の組み方が異なる。コピーライト(著作権)を見るとCharles Scribner's sons とある。1891年の初版はロンドンでScribnersが出版した。上の写真にあるCharles Scribner's sons は文字通りScribnersの息子がニューヨークで再版したようである。
本のカバーに「ウォードのエディション」という注意書きが載っている。それによると、1940年当時ノストラダムスに対する関心が高まってオリジナルの組版を生かして再版したとある。ただしウォードの本では19世紀までの解釈しか読むことができないので読者の便宜を考慮して1867年のル・ペルティエの校訂テクストから文学的な翻訳を行った。翻訳者の名前は記されていない。1672年のガランシェールの著作と1939年のフォンブリュヌ博士の著作の助けを借りている。オリジナル部分には図版はひとつもないが、補遺の但し書きのページにガランシェールの著作の表扉のカットが転載された。補遺の四行詩は適宜に選択されたものが章番号順に原文と英訳の対訳で続いている。1頁に3篇、全部で138篇収録されているが解釈は一切されていない。
http://books.google.co.jp/books?q=editions:ISBN1602062234&id=9l3g0WElAzsC
グーグルのブック検索でウォードの著作を探してみると、2007年だけでも4種類の版本が出ている。2008年のForgotten Books版では全文が公開されており、巻末には膨大な注がまとめられている。関心のある方はちょっと覗いてはいかが。
本のカバーに「ウォードのエディション」という注意書きが載っている。それによると、1940年当時ノストラダムスに対する関心が高まってオリジナルの組版を生かして再版したとある。ただしウォードの本では19世紀までの解釈しか読むことができないので読者の便宜を考慮して1867年のル・ペルティエの校訂テクストから文学的な翻訳を行った。翻訳者の名前は記されていない。1672年のガランシェールの著作と1939年のフォンブリュヌ博士の著作の助けを借りている。オリジナル部分には図版はひとつもないが、補遺の但し書きのページにガランシェールの著作の表扉のカットが転載された。補遺の四行詩は適宜に選択されたものが章番号順に原文と英訳の対訳で続いている。1頁に3篇、全部で138篇収録されているが解釈は一切されていない。
http://books.google.co.jp/books?q=editions:ISBN1602062234&id=9l3g0WElAzsC
グーグルのブック検索でウォードの著作を探してみると、2007年だけでも4種類の版本が出ている。2008年のForgotten Books版では全文が公開されており、巻末には膨大な注がまとめられている。関心のある方はちょっと覗いてはいかが。
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