第36期女流名人位戦の挑戦者争いは三者プレーオフに ― 2009/12/02 22:32
http://hochi.yomiuri.co.jp/leisure/shogi/index.htm
日本将棋連盟のトップページを見ると、本日女流名人位戦のA級、B級の最終日と出ている。そのうち2局だけが棋譜中継されたが、なんとも中途半端な感じがしてならない。中継の負担を軽減してコストを抑えるためか。一応昇級と降級に関わる注目のカードが選ばれたが、裏を返せば女流の将棋にはそれほど商品価値がないといえるかもしれない。将棋の内容よりも結果のみに注目が集まるのはやむを得ない。挑戦者争いはトップの千葉が本田に敗れたのが意外で2敗となり、里見、岩根に並ばれ三者プレーオフとなった。順位が上位の里見はアドバンテージを得ているのであと1勝で念願の女流名人位に挑戦することができる。陥落のほうは前名人の矢内、井道、中井に決定。
矢内の不調はどうしたことか。女流最高ランクのタイトルホルダー、実力だってトップクラス、にも関わらず後半ずるずる6連敗という信じられない成績だ。下世話な推測だが失速の原因は色恋沙汰だろうか。マイナビ女子オープンも本戦トーナメントのベスト4が絞られようとしている。できるだけ早いうちに立て直しを図ってほしいものだ。中井のほうは最終局勝てば残留と思えたが本田、早水の頑張りで頭ハネを食ってしまった。最低A級は確保しておかないとLPSAの代表理事としての発言力も低下してしまうのではないかと、余計な心配をしてしまう。B級からの昇級組は石橋、上田、北尾。そういえば先日の倉敷籐花のタイトル戦初登場したした中村マリカの名前が見当たらない。調べてみると予選の決勝で負けていた。
女流の全体のレベルも上がってきており、ひと昔のように一部の女流棋士だけが圧倒的に勝ちまくるといった構図が崩れているのは明白である。そのなかにあって清水の強さの持続というのは群を抜いている。女流名人位の挑戦者に名乗りを挙げるのは誰になるのだろう。里見が出てくれば新旧対決として大いに盛り上がるのは間違いない。
日本将棋連盟のトップページを見ると、本日女流名人位戦のA級、B級の最終日と出ている。そのうち2局だけが棋譜中継されたが、なんとも中途半端な感じがしてならない。中継の負担を軽減してコストを抑えるためか。一応昇級と降級に関わる注目のカードが選ばれたが、裏を返せば女流の将棋にはそれほど商品価値がないといえるかもしれない。将棋の内容よりも結果のみに注目が集まるのはやむを得ない。挑戦者争いはトップの千葉が本田に敗れたのが意外で2敗となり、里見、岩根に並ばれ三者プレーオフとなった。順位が上位の里見はアドバンテージを得ているのであと1勝で念願の女流名人位に挑戦することができる。陥落のほうは前名人の矢内、井道、中井に決定。
矢内の不調はどうしたことか。女流最高ランクのタイトルホルダー、実力だってトップクラス、にも関わらず後半ずるずる6連敗という信じられない成績だ。下世話な推測だが失速の原因は色恋沙汰だろうか。マイナビ女子オープンも本戦トーナメントのベスト4が絞られようとしている。できるだけ早いうちに立て直しを図ってほしいものだ。中井のほうは最終局勝てば残留と思えたが本田、早水の頑張りで頭ハネを食ってしまった。最低A級は確保しておかないとLPSAの代表理事としての発言力も低下してしまうのではないかと、余計な心配をしてしまう。B級からの昇級組は石橋、上田、北尾。そういえば先日の倉敷籐花のタイトル戦初登場したした中村マリカの名前が見当たらない。調べてみると予選の決勝で負けていた。
女流の全体のレベルも上がってきており、ひと昔のように一部の女流棋士だけが圧倒的に勝ちまくるといった構図が崩れているのは明白である。そのなかにあって清水の強さの持続というのは群を抜いている。女流名人位の挑戦者に名乗りを挙げるのは誰になるのだろう。里見が出てくれば新旧対決として大いに盛り上がるのは間違いない。
ノストラダムスのリトル・ブック ― 2009/12/03 23:44
http://www.gakken-koukoku.com/img/info/info39.pdf
2012年のマヤの予言と何かと比較されながら、ノストラダムスの予言をちょこっと紹介した本が最近よく見られる。番外編集ムー不思議プレス『2012年地球滅亡スペシャル』にも「ノストラダムスの予言は本当に外れたのか?」(同書20頁)という記事が載っている。五島氏の10-72の解釈が2012年の危機のキーワードと一致しているので予言が回避されたわけではないと支離滅裂なことを述べている。1999年の四行詩は有名であるが、それ以降の予言になると年代が特定されていないため未来に充て込むかどうかは解釈者の胸三寸に過ぎない。この雑誌はムーのエスプリ満載の500円。本の作りは昔ユニバース出版社より発行された『エニグマ』という雑誌を何となく彷彿させる。
手元に1999年にHerbie Brennanの著した"The little book of Nostradamus:Prophecies for the 21st Century"(ノストラダムスの小本、21世紀に向けた予言集)がある。この本は題名通り92頁のポケット版である。ズボンのポケットにも入るくらい薄くて小さい。裏表紙の紹介を読むと、「ノストラダムスは我々の過去について正しかった。それを踏まえて未来についても正しいはずと信じる。・・・この本は21世紀を越えた予言に新たな視点を向けた増補版である。」本の構成を見ると、見開きで左ページに四行詩の英訳、右ページに著者の解釈が載っている。ざっと各々の解釈を見ても21世紀に当てはめる根拠が貧弱である。特定の年数を割り当てているでもなく単に著者の感性に基づく解釈のようだ。
本の最後に百詩篇1-48の四行詩が置かれている。その解釈を引用してみると、この詩は2000年の世界の終わりを予言したものではない。科学者に従うと、太陽が燃え尽きるのはまだ数百万年かかる。2行目にある7000年はキリストの誕生からの日付とすれば西暦5000年となり(?)、ノストラダムスの時代からの日付とすれば西暦7500年になる。この本には当然のことながら2001年の同時多発テロや2012年の人類滅亡などには一言も触れていない。古き良き時代の、未来に希望を持った著者の潜在意識が反映されたのかもしれない。
2012年のマヤの予言と何かと比較されながら、ノストラダムスの予言をちょこっと紹介した本が最近よく見られる。番外編集ムー不思議プレス『2012年地球滅亡スペシャル』にも「ノストラダムスの予言は本当に外れたのか?」(同書20頁)という記事が載っている。五島氏の10-72の解釈が2012年の危機のキーワードと一致しているので予言が回避されたわけではないと支離滅裂なことを述べている。1999年の四行詩は有名であるが、それ以降の予言になると年代が特定されていないため未来に充て込むかどうかは解釈者の胸三寸に過ぎない。この雑誌はムーのエスプリ満載の500円。本の作りは昔ユニバース出版社より発行された『エニグマ』という雑誌を何となく彷彿させる。
手元に1999年にHerbie Brennanの著した"The little book of Nostradamus:Prophecies for the 21st Century"(ノストラダムスの小本、21世紀に向けた予言集)がある。この本は題名通り92頁のポケット版である。ズボンのポケットにも入るくらい薄くて小さい。裏表紙の紹介を読むと、「ノストラダムスは我々の過去について正しかった。それを踏まえて未来についても正しいはずと信じる。・・・この本は21世紀を越えた予言に新たな視点を向けた増補版である。」本の構成を見ると、見開きで左ページに四行詩の英訳、右ページに著者の解釈が載っている。ざっと各々の解釈を見ても21世紀に当てはめる根拠が貧弱である。特定の年数を割り当てているでもなく単に著者の感性に基づく解釈のようだ。
本の最後に百詩篇1-48の四行詩が置かれている。その解釈を引用してみると、この詩は2000年の世界の終わりを予言したものではない。科学者に従うと、太陽が燃え尽きるのはまだ数百万年かかる。2行目にある7000年はキリストの誕生からの日付とすれば西暦5000年となり(?)、ノストラダムスの時代からの日付とすれば西暦7500年になる。この本には当然のことながら2001年の同時多発テロや2012年の人類滅亡などには一言も触れていない。古き良き時代の、未来に希望を持った著者の潜在意識が反映されたのかもしれない。
将棋世界2010年1月号を読んだ ― 2009/12/04 23:47
一昔前、将棋雑誌が華やかだった時期を覚えている。将棋、将棋マガジン、近代将棋、将棋ジャーナル、枻将棋讃歌、将棋クラブなど、すでに廃刊となってしまっている。将棋が大衆の娯楽として広く支持を受けていた時代が懐かしい。近所の縁台将棋が町の風景に溶け込んでいたし、ちょっと怪しげな大道詰将棋にも人だかりができていた。昔は男子なら皆駒の動かし方ぐらいは知っていたが、今は将棋を指せない子も多い。それはアナクロニックな遊びから電脳的なデジタル機器のゲームへと急速に移行していったためだ。もっともそうした世界にもわずかに将棋は取り込まれている。ゲームソフトやインターネット対局、タイトル戦のインターネット中継など。そのなかで将棋世界は最後の砦として月刊誌の地位を守っている。
今月号を読んでつくづく感じたのは、月刊誌という宿命でやむを得ないが情報の鮮度の悪さである。竜王戦や倉敷藤花戦など、インターネットや週刊将棋でもすでに結果が報じられているのに「竜王戦3連勝」と表紙に書かれて、4連勝でとっくに終わっているでしょうと突っ込みたくなる。ネット中継や週刊将棋のような速報性にない情報を盛り込む努力をしているが、後追いで新味を出していくのは大変である。それでも最近の将棋世界は様々な企画で誌面を盛り上げようとする相応の努力は認められる。読み物として面白かったのが「続イメージと読みの将棋観」で、続編の出版が決まったほどの人気コーナーの復活である。突き抜ける現代将棋は話は非常に専門的だが、勝又教授がポイントを押さえてわかりやすく解説してくれる。アマチュアには目から鱗の話が満載である。
ちょっと毛並みの違う記事だが「コンピュータは七冠の夢を見るか?」はコンピュータ将棋の現状を的確に分析しており興味深い。一般の将棋ソフトもすでに大半のアマチュアが勝てないほどレベルが向上している。これまではコンピュータ選手権でどのソフトが優勝するか、コンピュータvsプロの対局が話題になることもあった。最近ではコンピュータも局面を点でとらえれば、プロと同じレベルの深い読みが可能になったという。タイトル戦などを観戦するツールとしても役に立つかもしれない。しかし竜王戦第三局の△7九銀のように控え室の棋士が皆衝撃を受けたところにもドラマがある、結果として棋譜に付加価値がついて感動を呼ぶのだ。それがコンピュータが最善と計算した手を指して勝ちました、といわれても味気ない感じがしてならない。
今月号を読んでつくづく感じたのは、月刊誌という宿命でやむを得ないが情報の鮮度の悪さである。竜王戦や倉敷藤花戦など、インターネットや週刊将棋でもすでに結果が報じられているのに「竜王戦3連勝」と表紙に書かれて、4連勝でとっくに終わっているでしょうと突っ込みたくなる。ネット中継や週刊将棋のような速報性にない情報を盛り込む努力をしているが、後追いで新味を出していくのは大変である。それでも最近の将棋世界は様々な企画で誌面を盛り上げようとする相応の努力は認められる。読み物として面白かったのが「続イメージと読みの将棋観」で、続編の出版が決まったほどの人気コーナーの復活である。突き抜ける現代将棋は話は非常に専門的だが、勝又教授がポイントを押さえてわかりやすく解説してくれる。アマチュアには目から鱗の話が満載である。
ちょっと毛並みの違う記事だが「コンピュータは七冠の夢を見るか?」はコンピュータ将棋の現状を的確に分析しており興味深い。一般の将棋ソフトもすでに大半のアマチュアが勝てないほどレベルが向上している。これまではコンピュータ選手権でどのソフトが優勝するか、コンピュータvsプロの対局が話題になることもあった。最近ではコンピュータも局面を点でとらえれば、プロと同じレベルの深い読みが可能になったという。タイトル戦などを観戦するツールとしても役に立つかもしれない。しかし竜王戦第三局の△7九銀のように控え室の棋士が皆衝撃を受けたところにもドラマがある、結果として棋譜に付加価値がついて感動を呼ぶのだ。それがコンピュータが最善と計算した手を指して勝ちました、といわれても味気ない感じがしてならない。
第33回三浦三崎マグロ争奪将棋大会に出た ― 2009/12/06 23:49
http://joshi-shogi.com/event/etc/33rd_miuramaguro.html
今年も恒例のマグロ将棋大会の季節がやってきた。例年通り将棋同好会の仲間6名と前泊で現地入り、雨の中三浦海岸駅から5分ほど歩いて夕方5時過ぎに宿に入った。ゆっくり風呂に浸かり、おいしい夕食を食べた後は久しぶりの将棋合宿。蒲田のメンバーと合流して定番のトーナメントに参加したがあえなく初戦で敗退。その後は部屋に戻って夜中の2時過ぎまで将棋を指した。このときは平手4局、駒落ち3局全部勝ったので明日の本番での手応えを少しは感じていたのだが・・・そして本日、民宿を9時半に出発し会場に向かう。その途中でマグロのお店のオッチャンにエールを送られた。将棋に負けてマグロを獲得できないときはうちに寄って買っていってね、というメッセージに受け取れた。
今年もLPSAが審判として参加していた。審判といっても実質手合い係と成績の管理など通常は事務方のやる仕事を肩代わりしていたように見える。朝の挨拶のときも連盟とのトラブルに関する言及はなかった。B級に参加したがルールは3連勝で決勝トーナメント進出。3勝賞でマグロあり。1局目は新戦法の左穴熊バージョンに対して相手も振り飛車穴熊に囲う。中盤でリードができて完勝に近い内容で幸先のいいスタート。2局目は最近では珍しい5筋を突き合う新戦法の基本形から石田流に構える。相手は居飛穴。中盤▲5三歩成から▲6二角という会心の手順でリードするも秒読みの終盤で失速して負け。あっという間にトーナメントの夢が潰えた。3局目は新戦法に対して居飛穴。5筋位取りから銀冠に組むが相手の攻めを余しながら駒得し最後は一気呵成に即詰みに打ちとった。
ここまで2勝1敗。次を勝てば3勝賞のマグロをゲットというところで昨日の蒲田の人と当った。最近の傾向はゴキゲン中飛車対して急戦を回避して居飛穴に組む作戦がはやっている。もともと新戦法に対して穴熊はバランスが悪いのであまり苦にしていなかったが、右銀を引き付ける固めた方が開発されると序盤で作戦勝ちしても勝ち切るまでが大変である。図は先手が▲5九角と引いたところ。ここで狙いの△1五歩▲同歩△同香を決行。▲1六歩 △同 香 ▲同 香 △1五歩 ▲3五歩 △1六歩 ▲2四歩 △同 角 ▲6八角 △3五角 ▲2八飛 △2四香 ▲5八飛 △2九香成 ▲5六歩 △6八角成 ▲同金引 △4六歩 ▲同 歩 △5六歩 ▲同 飛 △5五歩 ▲5九飛 △2八成香 ▲5三歩 以下惜敗。新戦法側の対居飛穴対策を練っておく必要があると痛感した一局となった。
今年も恒例のマグロ将棋大会の季節がやってきた。例年通り将棋同好会の仲間6名と前泊で現地入り、雨の中三浦海岸駅から5分ほど歩いて夕方5時過ぎに宿に入った。ゆっくり風呂に浸かり、おいしい夕食を食べた後は久しぶりの将棋合宿。蒲田のメンバーと合流して定番のトーナメントに参加したがあえなく初戦で敗退。その後は部屋に戻って夜中の2時過ぎまで将棋を指した。このときは平手4局、駒落ち3局全部勝ったので明日の本番での手応えを少しは感じていたのだが・・・そして本日、民宿を9時半に出発し会場に向かう。その途中でマグロのお店のオッチャンにエールを送られた。将棋に負けてマグロを獲得できないときはうちに寄って買っていってね、というメッセージに受け取れた。
今年もLPSAが審判として参加していた。審判といっても実質手合い係と成績の管理など通常は事務方のやる仕事を肩代わりしていたように見える。朝の挨拶のときも連盟とのトラブルに関する言及はなかった。B級に参加したがルールは3連勝で決勝トーナメント進出。3勝賞でマグロあり。1局目は新戦法の左穴熊バージョンに対して相手も振り飛車穴熊に囲う。中盤でリードができて完勝に近い内容で幸先のいいスタート。2局目は最近では珍しい5筋を突き合う新戦法の基本形から石田流に構える。相手は居飛穴。中盤▲5三歩成から▲6二角という会心の手順でリードするも秒読みの終盤で失速して負け。あっという間にトーナメントの夢が潰えた。3局目は新戦法に対して居飛穴。5筋位取りから銀冠に組むが相手の攻めを余しながら駒得し最後は一気呵成に即詰みに打ちとった。
ここまで2勝1敗。次を勝てば3勝賞のマグロをゲットというところで昨日の蒲田の人と当った。最近の傾向はゴキゲン中飛車対して急戦を回避して居飛穴に組む作戦がはやっている。もともと新戦法に対して穴熊はバランスが悪いのであまり苦にしていなかったが、右銀を引き付ける固めた方が開発されると序盤で作戦勝ちしても勝ち切るまでが大変である。図は先手が▲5九角と引いたところ。ここで狙いの△1五歩▲同歩△同香を決行。▲1六歩 △同 香 ▲同 香 △1五歩 ▲3五歩 △1六歩 ▲2四歩 △同 角 ▲6八角 △3五角 ▲2八飛 △2四香 ▲5八飛 △2九香成 ▲5六歩 △6八角成 ▲同金引 △4六歩 ▲同 歩 △5六歩 ▲同 飛 △5五歩 ▲5九飛 △2八成香 ▲5三歩 以下惜敗。新戦法側の対居飛穴対策を練っておく必要があると痛感した一局となった。
2012マヤの大予言 ― 2009/12/08 23:48
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4845408333.html
昨日は久しぶりにアクセス解析が100を越えた。普段はほとんど気にしていないが、その理由が知りたくなり検索ワードの分析結果を見に行った。どうもマグロ名人戦の結果速報を期待してのアクセスだったようである。申し訳ないことに単に自分自身が参加した感想に過ぎないので、期待外れだったろう。次いで多いキーワードは「2012 ノストラダムス」である。映画『2012』もヒットしているし、ノストラダムスが2012年のことを何か予言しているのではと、気にかけている人もいるようだ。久しぶりに書店を覗いてみると、2012年マヤの予言に関する本が所狭しと並んでいる。オカルト本業界も1999年以来の滅亡ブームで盛り上がろうとしている。ただしそれらが飛ぶように売れているかどうかは定かではない。
そのなかに 平川陽一 2012マヤの大予言―失われた古代文明が遺した人類滅亡の真相 KKロングセラーズ 2009年12月 を見つけた。平川氏といえばノストラダムス関連本も何冊か手掛けているが、仏文科卒にも関わらず予言詩を故意に(?)意訳以上の改竄を施し、信奉者的な解釈を行っている。上の本ではしょっぱなから、マヤに伝えられる予言は宇宙人が後世の人類に対して残したのだとか、いきなりいかがわしさエンジン全開となっている。しかしこれを読み始めてアレッと思った。平川氏は以前にもマヤの予言に関する本で同じようなことを書いている。本棚から引っぱり出して両者を比べると、何とまあ10年以上前の1998年に出版した本の焼き直しに過ぎない。「はじめに」で現在に辻褄を合わせるためちょこっと手直ししているが、目次を比較すると完全に一致している。
さすがにノストラダムスの予言に関する章は過去の出来事になってしまったので結構文章をいじっている。同書163頁では章の見出しを「恐怖の大王」と小惑星に直しているが、目次は旧著のまま「恐怖の大王」とトータチス、となっている。10年以上前の本をちょこっと修正して、ブームに便乗しようと急拵えで出版したせいか校正の甘さも露見している。もう2年もたてばブックオフの100円均一に並ぶのは今から目に浮かぶようだ。
昨日は久しぶりにアクセス解析が100を越えた。普段はほとんど気にしていないが、その理由が知りたくなり検索ワードの分析結果を見に行った。どうもマグロ名人戦の結果速報を期待してのアクセスだったようである。申し訳ないことに単に自分自身が参加した感想に過ぎないので、期待外れだったろう。次いで多いキーワードは「2012 ノストラダムス」である。映画『2012』もヒットしているし、ノストラダムスが2012年のことを何か予言しているのではと、気にかけている人もいるようだ。久しぶりに書店を覗いてみると、2012年マヤの予言に関する本が所狭しと並んでいる。オカルト本業界も1999年以来の滅亡ブームで盛り上がろうとしている。ただしそれらが飛ぶように売れているかどうかは定かではない。
そのなかに 平川陽一 2012マヤの大予言―失われた古代文明が遺した人類滅亡の真相 KKロングセラーズ 2009年12月 を見つけた。平川氏といえばノストラダムス関連本も何冊か手掛けているが、仏文科卒にも関わらず予言詩を故意に(?)意訳以上の改竄を施し、信奉者的な解釈を行っている。上の本ではしょっぱなから、マヤに伝えられる予言は宇宙人が後世の人類に対して残したのだとか、いきなりいかがわしさエンジン全開となっている。しかしこれを読み始めてアレッと思った。平川氏は以前にもマヤの予言に関する本で同じようなことを書いている。本棚から引っぱり出して両者を比べると、何とまあ10年以上前の1998年に出版した本の焼き直しに過ぎない。「はじめに」で現在に辻褄を合わせるためちょこっと手直ししているが、目次を比較すると完全に一致している。
さすがにノストラダムスの予言に関する章は過去の出来事になってしまったので結構文章をいじっている。同書163頁では章の見出しを「恐怖の大王」と小惑星に直しているが、目次は旧著のまま「恐怖の大王」とトータチス、となっている。10年以上前の本をちょこっと修正して、ブームに便乗しようと急拵えで出版したせいか校正の甘さも露見している。もう2年もたてばブックオフの100円均一に並ぶのは今から目に浮かぶようだ。
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