大和証券杯は羽生の時間切れ負け2008/05/12 23:25

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上の中継サイトで棋譜鑑賞をクリックして渡辺-羽生戦を見てみたら結果はなんと羽生の時間切れ負け。前回の第一回のときは特にトラブルもなく全対局が行われたが、ついに起きてしまった感じだ。もっとも女流のネット対局ではすでに時間切れや指し手のクリックミスなどが起きていた。いつかは男性の公式戦でもと予想はされていたが、それがトップ棋士の羽生であったために衝撃度も大きかった。朝日や読売のニュースサイトでは大きなニュースとして報じられている。それを受けて連盟のページにも「お知らせ」で今回の事件の経緯を説明している。

将棋は渡辺先手番で相矢倉に進む。途中では桂香と銀二枚の交換で後手の羽生が明らかに優勢な局面であった。67手目▲1三歩と垂らしたとき羽生がパソコン画面上では△2七銀と着手はしていたが、着手確認ボタンを押すのが遅れてしまい時間切れとなった。対局者にしても観戦者にしてもなんとも後味の悪い一局といえる。画期的なネット棋戦ではあるが、プロの芸ならぬマウスの操作ミスで決着がついてしまうのはいただけない。パソコンという機械だけにまったく融通がきかないのも問題である。これがテレビ棋戦の秒読みならば、記録係はなかなか・・・8,9,10とは読めないものだが。

まあネット将棋はそこにスリリングな要素もあるわけだが、時間が切れる場合などは確認ボタンを押さなくても画面の着手を優先させるようなシステム変更が今後必要となるだろう。今回は残念な結果ではあるが、これをきっかけにルールの見直しときちんとした対策を講じてもらいたいものだ。