名人戦第二局も序盤はスローベースで進んだ2008/04/22 23:59

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名人戦第二局が始まった。森内が先手番をブレイクした後の羽生の先手番。羽生としては、ここは落とすわけにはいかない。逆に森内は後手番で勝てば大きなアドバンテージになる。森内の選んだ戦型は後手一手損角換わり。プロ間ではそれほど後手番の勝率が高いとはいえないのだが、作戦の自由度の高さで人気がある。もっとも先手も確実に作戦勝ちになる指し方はいまだに見つかっておらず、試行錯誤の状態が続いている。羽生の作戦は早繰り銀から後手飛先交換に対する▲7七桂跳ね。記事によるとA級順位戦の最終局で佐藤二冠が指したのと同じ構想である。

その是非については何ともいえないが、佐藤が降級の危機を迎えた土俵際で見せた作戦で、なおかつ羽生が大事な名人戦で真似たのだからきっと有力な筋が隠れているのだろう。それにしても今期の名人戦は序盤がスローペース。羽生のインタビューにあった序盤から「本筋を追及したい」という姿勢を貫いているともいえる。そうなると森内も迂闊に手が出せない。お互いに長考の応酬となった。封じ手の局面はすでに戦いに入っており中盤戦に突入している。2筋を突き捨てたのだから次の指し手は▲2四同銀以外にはあり得ない。以下△同銀▲同飛△2三歩▲2八飛までは必然か?

ただし、先手陣は8筋に相手の飛車が直通しているので、何かうまい手があればすぐに技がかかってしまう。これからの一手一手の指し手の密度はものすごく高くなる。明日の午前中で形勢の均衡が破れてしまうと、一方的になる可能性もある。どんな展開になるか楽しみである。それにしても朝日のダイジェスト版は、有料サイトを見れない将棋ファンにとっては非常にありがたい。

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