大人のための読書法2007/11/24 23:54

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4047100137.html
和田秀樹 大人のための読書法 角川oneテーマ21 2005 を読んだ。昨年は不覚にもインフルエンザに罹ってしまったので今年は近所の病院に行って予防接種をしてもらった。時期が時期だけにものすごく混んでいて午前中をまるまんまつぶしてしまった。なんせ待ち時間が長い。まあ、それも読み筋だったので『モンテーニュとエセー』を読んでいた。この本は訳文が日本語になっていないので、読み進めながら自分なりに注釈を入れて解釈した。さて上の本にある大人の読書とは何だろうか。自分自身の読書は基本的には時間の合間の暇つぶしの要素が大きい。机にかしこまって本を読むということはあまりない。

この著者のいう読書とは主に実用書やビジネス書、専門書の類を言っている。完全主義者の読書は本を最初から最後まで読まないと気が済まない。そうした真面目な人が全部を読むというのは読書に対する敷居を高くすることにつながるという。それはもっともなことで読んだ本の一字一句を覚えられるわけはないし、また必要のないものを覚えても忘れるだけである。必要な部分だけを熟読してそれを情報として自分なりに消化するというスタンスは賛同できる。本を読むのは通勤電車のなかが多いが常時鞄には3冊ほど入っていてほとんどが斜め読み。有用と思われるところだけじっくり読むといった感じか。

ではどういった本を選べばいいのか。この著者は知的生活を送る大人のための推薦図書を挙げている。そのほとんどが自己啓発に関するものである。そういう本も読まないではないが実際にはあまり役に立ったことはない。よって、めったに購入することもない。それよりも同書38頁の、伝記には「生き方のヒント」があるというのは同感である。先のモンテーニュの伝記なんかは自己と置き換えながら読み進めると非常に面白い。もっとも大人のための読書でいいたかったのは、普遍的な情報処理術なので楽しむ読書とは別物のようだ。