A級順位戦に異変が起きている2007/11/10 13:50

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日本将棋連盟のウェブで昨日の対局結果をチェックしてみると、何と二冠を保持している佐藤康光が藤井九段に敗れて初日の出ない五連敗。早々と負け越しが決定し、A級陥落も現実のものとなり始めた。現在竜王戦挑戦中で三冠を目指す実力者でも残留するのが大変なのがA級の恐ろしさだ。正直いって藤井には過去の対戦成績でも相当分が良かったはずなのでここらで一息つくのではと見ていた。有料サイトなので棋譜は見ていないが将棋の内容も悪ければタイトルは奪取したけれどもA級陥落とあまり過去に例のない事態が起こりそうだ。

A級ではもう一人の大物谷川九段もここまで白星のない四連敗。こちらのほうは最近の成績も振るわないし、将棋の内容も中盤で大差になるなどよくないらしい。残念ながら年齢とともに力が衰えてしまったのかもしれない。次の対戦は降級争いの直接対決となる久保八段。ここで踏ん張れれば降級争いのなかでは一番順位が上なので残留の道が開けてくる。例年であればA級のなかでも上位と下位にくっきり分かれ、新A級が苦戦することが多い。今年は新A級の木村八段がここまで四連勝と突っ走っており、そのまま名人挑戦を狙うほどの勢いがある。竜王戦の挑戦者になれなかった分、順位戦に力を注ぐことができる。

次の郷田九段との全勝対決を制すればA級昇級後にいきなり挑戦者という快挙も視界に入ってくる。とはいってもA級には魔物が住んでおり、郷田や木村といえどもここから連敗してもおかしくない相手がそろっているのだ。3月3日のA級最終日。誰が笑い、誰が泣くのか、しびれる展開が続きそうである。