ノストラダムス、予言集の完全分析 ― 2009/07/08 23:19
ノストラダムスの予言集の解釈本は数多いが、百詩篇1巻から10巻まで章番号順にすべての四行詩に注釈をつけた本というのはそれほど多くはない。古いところでは英国のガランシェール、その系譜にあるロバーツ、客観的視点に立ったレオニ、英語圏でポピュラーな解釈となったチータム、英語圏の解釈を集めたラメジャラー(後にソースの追究をまとめた本を出版)、信奉者側の代表ホウグらの名前が思い浮かぶ。フランス語圏ではロングセラーになったユタン、正体不明のリュニ、実証的な解釈をまとめたクレベールらが有名どころだろう。そのなかでも異色なのがミシェル・デュフレーヌの"Nostradamus : analyse complete des propheties"(ノストラダムス、予言集の完全分析)である。1999年に出版された743頁もの大著である。
もともとデュフレーヌは1989年から各巻の百詩篇をそれぞれ一冊の本にまとめた解釈本のシリーズを出版していた。オリジナル版はカナダのJCL出版であるがその後パリのピグマリオンから再版されている。手元に何冊かこのシリーズがある。この本はベルクールの本の付録にある偽1605年版予言集テクストをベースとした典型的な予言解釈本である。方法論として見ると、見開き2頁のなかで不完全ながらヴァリアント(異同)の整理、現代フランス語訳、従来の信奉者の解釈例の列挙した上で著者の注釈を載せるなどスタイルはきっちりしている。導入部分には図版やテーマ別のノストラダムス論が掲載されている。JCL版とピグマリオン版を比較すると、本のサイズは後者の本が僅かに大きいが頁の割り振りは踏襲している。ただし図版のページのオミットなど歯抜けの箇所も見出される。
『予言集の完全分析』の序文を読むと、デュフレーヌはシリーズを完成させるという志し半ばで1996年11月に逝去した。百詩篇9巻と10巻についてはジャン・ギェルノンが引き継いで完成させている。本書の注釈は、シリーズのデュフレーヌの注釈のダイジェスト版になっている。信奉者側の解釈を概括するといった観点からは有用な本といえる。
もともとデュフレーヌは1989年から各巻の百詩篇をそれぞれ一冊の本にまとめた解釈本のシリーズを出版していた。オリジナル版はカナダのJCL出版であるがその後パリのピグマリオンから再版されている。手元に何冊かこのシリーズがある。この本はベルクールの本の付録にある偽1605年版予言集テクストをベースとした典型的な予言解釈本である。方法論として見ると、見開き2頁のなかで不完全ながらヴァリアント(異同)の整理、現代フランス語訳、従来の信奉者の解釈例の列挙した上で著者の注釈を載せるなどスタイルはきっちりしている。導入部分には図版やテーマ別のノストラダムス論が掲載されている。JCL版とピグマリオン版を比較すると、本のサイズは後者の本が僅かに大きいが頁の割り振りは踏襲している。ただし図版のページのオミットなど歯抜けの箇所も見出される。
『予言集の完全分析』の序文を読むと、デュフレーヌはシリーズを完成させるという志し半ばで1996年11月に逝去した。百詩篇9巻と10巻についてはジャン・ギェルノンが引き継いで完成させている。本書の注釈は、シリーズのデュフレーヌの注釈のダイジェスト版になっている。信奉者側の解釈を概括するといった観点からは有用な本といえる。
コメント
_ 信奉者 ― 2009/07/12 00:28
それら全編を解説している欧米の解釈者でも、中国と関連付けている詩篇の解説が凄く少数なのが残念だ。清王朝時代の阿片戦争、太平天国の乱、毛沢東時代の大躍進政策や文化大革命、チベット大虐殺の予言が多くあるのに気づかないのが歯がゆい。中国から遠い欧米人は関心がないのだろうか。
_ 新戦法 ― 2009/07/12 23:25
信奉者さん、
中国との関連付けですか。ふふふ・・・頑張りますね。そもそもノストラダムスの予言のスコープに中国が含まれていたか、この議論は実証するのが難しそうです。後は詩篇において、いかに説得力のある解釈を行うかが腕の見せ所なんでしょうけれど。(^^;
私自身は、予言集のなかに中国が記述されているというのは少々否定的な立場です。
中国との関連付けですか。ふふふ・・・頑張りますね。そもそもノストラダムスの予言のスコープに中国が含まれていたか、この議論は実証するのが難しそうです。後は詩篇において、いかに説得力のある解釈を行うかが腕の見せ所なんでしょうけれど。(^^;
私自身は、予言集のなかに中国が記述されているというのは少々否定的な立場です。
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