第20期王位戦第二局は木村が勝って2連勝2009/07/23 21:57

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今日は仕事の関係でたまたま早く帰宅し、18時半過ぎに上のサイトに接続したところ、ちょうど終局していた。結果は木村の2連勝、夢の初タイトルに向けてまた一歩前進した。早速パソコン上で棋譜を並べてみると、木村らしい捩じり合いの強さが出ているが、深浦の身上である粘り強さがいま一つ発揮できていない。終盤戦ももう少しギリギリの勝負になるかと思ったが、結果として木村が差をつけたまま順当に寄せ切った。深浦は将棋の内容も不満があるし、立ち上がり2連敗と防衛には厳しい星勘定となってしまった。封じ手は大方の予想通り▲3九飛、52手目△1九金があまりにも感触が悪い一手。ここはやはり△2六歩と垂らしてと金製造を優先するところではないか。

現物の香車を手にするよりも▲4五歩~▲5五銀~▲4九飛からの先手の捌きを防いでおくべきであった。結果論かもしれないが△1九金に代えて△3八とまでを先にしておけば後手も十分に指せたのではないか。もっとも逆にいえば、イモ手の△1九金を咎めた木村の構想を褒めるべきかもしれない。銀取りを手抜いて69手目▲8一飛成が木村の局面を見切った手。この手に対して△4四飛成と銀を取れないようでは変調である。結局打った金の顔を立てて70手目△2九金と桂馬を取ったがこれでは後手が苦しい。71手目▲6一角と先着されて▲6二角成と金をぽろっと取られて形勢がはっきりしてしまった。79手目▲7九銀が実質的に決め手となった。次の先手番は深浦にとって正念場となる。

今日も竜王戦の決勝トーナメント、松尾-豊島戦のネット中継があり、つい先ほど終わった。ここまで快進撃を続けていた豊島は同型角換わり腰掛け銀の後手番で敗れた。今のトーナメントのシステムでは下位のクラスが挑戦者決定戦まで勝ち進むのは相当大変である。期待の新鋭だけにもう少し上位まで進んでほしかったがやはり壁は厚い。強さは認めるが課題は終盤戦の迫力にあるのではないか。