知の編集術―発想・思考を生み出す技法 ― 2007/09/02 15:26
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4061494856.html
松岡正剛 知の編集術―発想・思考を生み出す技法 講談社現代新書 2000年 を読んだ。本書でいうところの「編集」とはかなり広義に用いられている。編集というと文章的なものを想像するが、ここでは世の中にあるもの森羅万象、編集の対象としている。このブログも一例であるが、人間は生活する上において無意識のうちに「編集」作業を繰り返している。朝起きて朝食のメニュー、出勤や通学に間に合うようなタイムスケジュール、仕事の段取り、友人との会話等々、究極をいえば自分の人生をいかに編集していくか、どんな人でも多かれ少なかれ頭を悩ませている。
この本はそんな編集に役立つテクニックを惜しげもなく披露している。とはいってもまだまだ入門編であるそうだ。2章に編集は子供の遊びから生まれるとある。読みながら、3つのパターン「ごっこ」「しりとり」「宝さがし」はまさに将棋のエッセンスを含んでいると感じた。「ごっこ」は戦争のロールプレーイング・ゲームだし、「しりとり」とは相手の指し手を見て自分の手を考える。そして「宝さがし」は局面での最善手を考える次の一手となる。こういった「編集する自己」の格好のトレーニングツールとしても将棋を是非文化・教育の場に広げていくべきと思う。連盟の将棋普及もまずは子供だろう。
この本では次から次と編集技法を例証ととも挙げており非常に参考になる。編集工学でいう6つのエディティング・モード「重点化」「輪郭化」「図解化」「構造化」「脚本化」「報道化」、12の編集用法、64の編集技法は圧巻である。たぶん普段無意識のうちにやっているのだけれども、こうして系統化されると「われわれの認識・思考・連想のしかたから記憶・再生・表現のしかたにいたる大半の方法が網羅されている」というのもあながち誇張ではないだろう。他にも有用なテクニックがわんさかと紹介されており、なにか考えに行き詰った際には別の発想をするツールとして手元に置いておきたい一冊だ。
松岡正剛 知の編集術―発想・思考を生み出す技法 講談社現代新書 2000年 を読んだ。本書でいうところの「編集」とはかなり広義に用いられている。編集というと文章的なものを想像するが、ここでは世の中にあるもの森羅万象、編集の対象としている。このブログも一例であるが、人間は生活する上において無意識のうちに「編集」作業を繰り返している。朝起きて朝食のメニュー、出勤や通学に間に合うようなタイムスケジュール、仕事の段取り、友人との会話等々、究極をいえば自分の人生をいかに編集していくか、どんな人でも多かれ少なかれ頭を悩ませている。
この本はそんな編集に役立つテクニックを惜しげもなく披露している。とはいってもまだまだ入門編であるそうだ。2章に編集は子供の遊びから生まれるとある。読みながら、3つのパターン「ごっこ」「しりとり」「宝さがし」はまさに将棋のエッセンスを含んでいると感じた。「ごっこ」は戦争のロールプレーイング・ゲームだし、「しりとり」とは相手の指し手を見て自分の手を考える。そして「宝さがし」は局面での最善手を考える次の一手となる。こういった「編集する自己」の格好のトレーニングツールとしても将棋を是非文化・教育の場に広げていくべきと思う。連盟の将棋普及もまずは子供だろう。
この本では次から次と編集技法を例証ととも挙げており非常に参考になる。編集工学でいう6つのエディティング・モード「重点化」「輪郭化」「図解化」「構造化」「脚本化」「報道化」、12の編集用法、64の編集技法は圧巻である。たぶん普段無意識のうちにやっているのだけれども、こうして系統化されると「われわれの認識・思考・連想のしかたから記憶・再生・表現のしかたにいたる大半の方法が網羅されている」というのもあながち誇張ではないだろう。他にも有用なテクニックがわんさかと紹介されており、なにか考えに行き詰った際には別の発想をするツールとして手元に置いておきたい一冊だ。
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