ノストラダムス予言集の表紙画像2007/09/16 22:10

http://www.propheties.it/bibliotheque/index.html
ノストラダムス予言集、その書誌情報はユージェヌ・バレートの「ノストラダムス」(1840)~アナトール・ル・ペルティエの「ノストラダムスの神託」(1867)に体系的に紹介されたものがそもそものベースとなっている。その後、1848年のLE BIBLIOPHILE BELGIE TOME V の101-103や1860年のBrunetのManuel du libraire et de l'amateur de livres など予言集の版本紹介が進んでいく。しかし一般の読者にしてみればタイトルだけでいったいどのような装丁の本かは知ることができない。現在はインターネット上の上のサイトで簡単に閲覧することができる。

最初に予言集の表紙の画像を見たのはエドガー・レオニの著作である。ここには初期の予言集の表紙がコメント付で紹介されている。日本でもそのコピーを転載している本が見られた。いったいどうやって入手したかと長年疑問に思っていたのだが、最近クリンコヴシュトレムの論文からの引用であると知った。オリジナルの予言集に直接アクセスしたと思われる研究書はどれくらいあるのだろう。そこで手元にある書籍で予言集の表紙のコピーを載せている本をピックアップしてみる。トップはもちろんミシェル・ショマラのBibliographie Nostradamus: XVIe-XVIIe-XVIIIe siècles(1989)とロベール・ベナズラのRépertoire chronologique nostradamique: 1545-1989(1990)である。手元にある古いものからカール・エルンスト・クラフトのNostradamus predice el porvenir de Europa(1941)、ショマラのBibliographie Lyonnaise des Nostradamus suivie d'un inventaire des manuscrits relatifs a la famille Nostradamus(1973)、 カルロ・パトリアンのNostradamus Le Profezie(1978)、ダニエル・リュゾのLe testament de Nostradamus(1982)などがある。

こういった先人の苦労を偲ぶと、なんといっても現在の状況は恵まれているとしかいえない。そろそろ最新の研究を踏まえたノストラダムス本を日本でも期待したいところではあるのだが・・・