新幹線内の無線LANサービス2010/03/24 23:52

http://www.hotspot.ne.jp/
3月22日から岡山のほうへ出張。先ほどようやく帰宅した。東京~岡山間は東海道新幹線で3時間半ほど。行きは飛行機にしようと予約を入れようとANAのウェブを見たが、連休最後の日のせいか満杯。それじゃ新幹線と切符を買いにいったら、こちらもいい時間帯では指定席は満席。さすがに自由席で立って行くのは辛いので予定より早い時間の便を予約した。その長い道のりのなか時間を持て余すのでインターネットを接続してみようと事前に調べてみる。HOT SPOTというNTTコミュニケーションズのサービスで1日利用の1DAY PASSPORTがたまの出張用に使えるかなと思い、試しに申し込んでおいた。24時間だけ利用可能で日額500円。使用期限が9月までというから使用しない時には権利を保有しておくことができる。

行きの新幹線で早速使ってみようかとパソコンを取りだしたものの無線LANがつながらない。エクスプレスエリアは東京~新大阪間のN700系限定なのである。残念ながら乗り込んだのは非N700系。切符の予約した時にそこまでチェックしていなかった。まあ権利はなくならないので、帰りの新幹線でチャンスがあれば試してみよう。帰りの新幹線は直近に来たのに飛び乗ったので自由席。しかしここも満杯。仕方なく新神戸までは立ったまま。そこからは座れたので早速パソコンを取り出してHOT SPOTへの接続を試みる。まず無線LANを表示すると4つの表示が出てくる。そのなかでHOT SPOTのESS-IDである0033をクリックする。するとずっと認証の確認中という表示が出てネットがつながらない。やむなく設定をいろいろ変更して試してみた。

パソコンのワイヤレスネットワークのアイコンをクリック。詳細設定の変更から「ワイヤレスネットワーク接続のプロパティ」で「0033」を選択しプロパティを選ぶ。そこでデータの暗号化をWEPにしてネットワークキーを入力、これがプリントアウトしておいたID表示の「WEP」に該当。さらに認証の設定で「このネットワークでIEEE 802.1X認証を有効にする」のチェックを外す。これで接続が可能となり、HOT SPOT画面でログインとパスワードの入力待ちとなる。それぞれIDとPasswordを入力して、ようやっとネット接続が可能となった。大変便利には違いないが、出張帰りに仕事のメールも見えてしまうのは考えものである。

超音波とは何か2010/02/07 20:37

たまたま縁あって超音波に関する本を2冊読んだ。谷腰欣司 超音波とその使い方―超音波センサ・超音波モータ 日刊工業社 1994年3月25日 と、 谷村康行 「超音波技術」基礎のきそ 日刊工業社 2007年11月29日 超音波という言葉はよく耳にするが、実態はあまり知られていない。その技術は現在の私たちの生活のなかでも様々な分野において応用されている。医療関係では、健康診断のときお腹にゼリーを塗る超音波エコー、妊娠した女性の体内の胎児の超音波画像など。眼鏡屋さんでは店頭に無料で超音波洗浄が置いてある。コウモリは暗闇の中、目の見えないところで超音波を発信して距離感を捉えながら飛行している。魚群探知も超音波の反射波を利用している。

工業用では超音波による非破壊試験、超音波流量計などが思い浮かぶ。ところが超音波について、学校教育で習った記憶がほとんどない。上の2冊の本ではまず初めに超音波とは何かを教えてくれる。それによると、超音波の定義も案外曖昧さが残っている。音とは空気の振動と伝搬であるが、人の耳に聞こえない周波数の高い音(その境界は20kHzあるいは16kHz)で、人間が聞くことを目的としない音響エネルギーをいう。音響エネルギーはどのように発生させるのか。振動子を高い周波数で振動させると音波が音速で伝搬していく。これが超音波で空気中、液体中、固体中を進み、やがて減衰する。それは非常に反射しやすい性質を持っている。

超音波を発生させる振動子として圧電材料が用いられる。機械的な力を加えると電圧が生じ、逆に電圧をかけると変形する。こうした圧電効果(ピエゾ効果)のある材料として水晶やセラミック(チタン酸バリウムやジルコンチタン酸バリウム等)があるという。どういったメカニズムで超音波技術が利用されているのか、専門的には少々難しいがアウトラインはおさえておきたい。

フランス語翻訳ソフトの実力を測る2010/01/01 22:15

本日から2010年がスタート。あけましておめでとうございます。今年もこれをお読みの皆様が良い年になりますよう祈念申し上げます。

ノストラダムスに関して良質な情報を提供しているウェブが、海外にもいくつか存在する。そのなかで例えばフランス語で書かれたページを閲覧すると、ブラウザ上に「Googleのツールバーを使用して翻訳しますか?」と出てくる。そういう設定になっている。「常に翻訳」をチェックにしておくと自動的に指定言語で翻訳してくれて重宝する。残念ながら現状では、ダイレクトに日本語へというのはまだ翻訳精度に難があり、意味が不明な文章も現れる。英訳までであれば概略の意味を掴むくらいなら十分使える。この機能により、自分の読めない言語でも一応翻訳で読むことができるので非常に便利である。自分自身、フランス語の読解力は英語に比べて落ちるので、 C.U.R.A.の論文などは英語バージョンも手許に残している。ただし、上記の翻訳機能はあくまでも簡易的なもので訳語の選択や修正までできるわけではない。

そこで市販のソフトも併用している。今パソコンに入っているのが「翻訳ソフト 明快翻訳フランス語2010」(http://www.crosslanguage.co.jp/)で最近購入した。機能としてはオフィスソフトで開いたWordのドキュメントファイルなどもレイアウト通りに翻訳してくれる。後は「キャプチャ翻訳」機能を用いると、画像化された文字認識すると同時に認識結果を翻訳してくれる。認識結果の編集もできるのでpdfファイルのテキストなどを読むのに便利である。今回このソフトのパフォーマンスを測定しようとちょっとした実験を行った。"Prophecies On Line"で公開されているアルブロンのフランス語論文を英訳すると、どの位時間がかかるか試してみた。論文の題名は"Le dominicain Giffré de Rechac ( 1604-1660) et la naissance de la critique nostradamienne, au XVIIe siècle." ページ数が1062、容量が5.95MBもある重厚なものである。センテンスが25352もあり、昨晩から翻訳してその結果を出力するまでほぼ1日かかった。

まずWordファイルの本文から順番に英訳、その後は脚注、ヘッダーの順に英訳。ステイタスバー100%完了と出ても、一見ファイルの応答がなくフリーズしたように見える。そこをじっとこらえて待つと、ようやくWordファイルへの吐き出しが完了。21:51開始、終了したのが翌日の21:01。編集時間 1087分。その間パソコンのファンはフルで回り放しで正直壊れるかと思ったほど。ここに結果をメモしておく。

ページ数: 1251
段落: 10106
行数: 53600
単語数: 630821
文字数: 3043412
文字数(スペースを含む): 3710184

ファイルサイズが7.13MBに膨れ上がった。これほどの容量のテキストでも一応翻訳可能であることが実証された。翻訳の精度も細かい点では問題があるがまあ合格点と見てよい。パソコン本体とともにソフトウェアにもあまりに過酷な仕事をさせたことに対し、労いの言葉をかけたいと思う。

今年もあと一週間で終わり2009/12/25 23:49

今日は12月25日、世間ではクリスマスだが職場の忘年会で先ほど帰宅したところなので特別なことはなにもない。気づくと、もう今年もあと一週間で終わろうとしている。大掃除や年賀状、まだやらなきゃならないことも多々あるが、こればかりは焦っても仕方がない。ジタバタしようが時間はゆっくりと確実に流れていく。振り返ると本ブログもこの12月でまる3年になった。気の向いたときにたわいもない感想を書き連ねてきたが、当初ここまで続けるとは思っていなかった。もちろんただ続けているだけの自己満足でしかないのは自覚している。明日の自分に向けたメッセージというスタイルかもしれない。

今後もとりあえず手許にある本を随時紹介していきたいと思うが、どうも全部読み終えないと書く気にならず、これまでも随分取りこぼしがあった気がする。困ったことに本を読んでもここに書き込んでおかないとすぐに忘却の彼方へ去っていってしまう。この辺りは、もう少しおおらかな気持ちで、あくまでもメモ代わりに使っていければと思う。今年は2012年という、後2年で迎える年号が随分と話題になった。先日のテレビ番組は記憶に新しいし、書店の精神世界のコーナーには多くの関連本を目にする。もっとも1999年当時のようなブームとまではいえない。ノストラダムスをメインに扱った関連本はずっと出版されていないが、ここ数年ではほんの一部で言及したものが目立った感じもする。

海外ではノストラダムスはまだまだ人気があり、関連本も絶えることなく出版され続けている。日本では実質10年ほどパッタリ途絶えている。どなたか海外の良書の翻訳を手掛けてもらえないだろうか。検索結果などを見ると、ネット上では根強い人気もあるようなので、自称ノストラダムスファンとしてはちょっと寂しい感じもする。ぜひとも来年に期待してみよう。

映画「2012」を観に行った2009/11/23 23:39

http://www.sonypictures.jp/movies/2012/
先週は金土と札幌への出張、昨日はお歳暮でデパートへ、三連休の最後の日に映画「2012」を観に行った。10時30分に始まり、終わったのが13時と2時間半もの超大作である。タイトルにある2012とはマヤ文明が予言したという世界の終末とリンクしている。見所は世界の終末がどのような情景で描かれているか、人類が終末に対してどう立ち向かうのか、離れ離れになっていた家族の絆ということになろう。人類滅亡というテーマは重苦しいものであるけれども、主人公のジャクソンがいかにして死に直面した絶体絶命の危機から脱するかというのはハラハラドキドキ、娯楽映画として楽しめる。この映画では人類が終末を迎える要因をポールシフトとしている。

日本でも1980年に刊行されたジョン・ホワイトの"POLE SHIFT―Predicitions and Prophecies of the Ultimate Disaster"(極移動―大天災の予測と予言)邦訳『地球の最期を予測する』で科学と予言の両側面からこのテーマを扱っている。ホワイトの挙げる科学的予測は30年近く前のものである。映画のなかに出てくる科学は最新のデータを取り込んだものだろう。映画の元ネタかどうかは定かではないが、アダム・バーバーが1955年に出版した『近づく大天災―水爆以上の威力』という小冊子を思い浮かべる。「次回の極移動が起きて、地球が大洪水に見舞われるのは、今から50年以内の12月21日か6月21日であろう」なぜこの日付を出したのかわからないが奇しくもマヤの12月21日に一致し、年数も近い。さらにバーバーのシナリオは「2012」に類似しているものが多い。

極移動の被害を被らない地点を中国奥地としていたり、国連がこの大異変に備えて組織した世界政府の指揮によるとか、母船には近代的な機械類や科学的な装置が十分積み込んである、など。未曽有の災害に備える人類の選択肢は現代版ノアの方舟であり、人の想像力というのはたいして変わり映えがしないものらしい。映画では選ばれた人間がアフリカの喜望峰を目指すという、一応ハッピーエンドで終わるのだが、その後の展開もバーバーの空想的な予測に見られる。興味のある人はホワイトの本を読んで見られたらどうか。