第23期竜王戦がいよいよ開幕した、羽生の永世七冠なるか2010/10/15 00:12

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6連覇中の渡辺竜王に挑戦するのは当代最強棋士の羽生名人。竜王を奪取すれば前人未到の永世七冠という快挙達成である。2年前の対戦は最後の最後までドラマチックな展開で将棋ファンを魅了した。最近『永世竜王への軌跡』を読み直してみたが、今更ながら渡辺の奇跡的な勝利に感動してしまう。今期の渡辺は決して好調とはいえない。タイトル戦挑戦や棋戦優勝にまったく手が届いていない。対して羽生は、名人戦、棋聖戦、王座戦とすべてストレート防衛という途轍もない戦績を残して竜王戦の挑戦者に名乗りを挙げた。普通に見れば羽生が圧倒的に有利に思えるが、渡辺のこれまでの竜王戦の戦いぶりから無敵の羽生と互角以上に戦えるのではないかという期待を抱かせる。とにかく目が離せない黄金カードである。

第一局は後手番の羽生が横歩取りに誘導した。二人の対戦らしく最新流行形での研究と読みのぶつかり合いである。渡辺はともかく羽生はそういった情報をどこから仕入れているのだろう。今月号の将棋世界を読むと、竜王戦展望の座談会で佐藤九段が最新研究に追いついていない発言が目を引いたが、タイトル戦で忙しい身の羽生にも同じことがいえるのではないか。本譜の1筋から攻め込む変化は先手良しというのが若手の見解らしい。それをあえて羽生が採用したところに凄みがあるし、渡辺も少し困惑しているかもしれない。単純に封じ手の局面だけ見れば先手がうまくいっているような感じも受けるが、当然羽生は想定した展開のはず。38手目△4五角の新手の後に用意してきた作戦があるに違いない。仮にそれがなければ明日は早く終わってしまうだろう。

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