コンピュータ棋士「あから2010」が女流プロに勝利した2010/10/11 22:14

随分と久しぶりの更新となる。本日は人間vsコンピュータの対局が行われたようで見事にコンピュータ側が勝利を収めている。人間側は女流プロトップの清水女流王将、コンピュータ側は「あから2010」という強豪コンピュータソフトの連合軍。複数のコンピュータによる合議制の多数決で指し手を決定することで、悪手を指す確率を低減させ、棋力がアップしたのだという。なかなかユニークなアイデアであるが、このシステムの考案者が大学時代の後輩であるというのは本当にビックリである。棋譜中継は有料サイトなので見てはいないが、そもそもアマのトップクラスが簡単にコンピュータに勝てない時代に突入したことを考えればさほど驚く結果とはいえない。女流プロの対男性棋士勝率とアマの対男性棋士勝率を比べるとそのレベルの差は歴然である。それでも1番勝負であればどちらに軍配が上がるかはやってみないとわからない。

今回の結果のみでコンピュータが女流プロを越えたと結論づけるのは少々性急すぎる感じもするが、アマトップの成績と一緒に鑑みればコンピュータの棋力はすでにプロに匹敵するレベルに到達したといえるだろう。その意味では順当ともいえる。ではその棋力はプロの何段位に相当するのか、今後はその辺に興味が移っていく。日本将棋連盟側も女流プロが敗れたことで次はプロ棋士を登場させざるを得ない。まあイベント性を考えれば、以前週刊将棋のアマプロ戦でやったように4段か、5段・・・と当てて行くのが面白いかもしれない。いきなりタイトルホルダーというカードは切らないだろう。プロ棋士の面子にかけて順位戦の各クラスの最強と思しき棋士を登場させるというのが興行的にも銭を稼げるかもしれない。独断と偏見で勝手に登場棋士を想像してみる。

まずC2四段は稲葉、C1五段は村山、B2六段は戸辺、B1七段は山崎、A級八段は木村、タイトルホルダーは名人羽生または竜王渡辺といった感じか。ただし現時点では若手プロ四段の壁を突破するのは難しいのではないか。コンピュータは将来別なアイデアが出ればこれからもさらに強くなることが予想される。チェスではないが、今後もスポンサーがつけば人間vsコンピュータの面白い勝負が続いていくことだろう。