2009年JT将棋日本シリーズは谷川が優勝 ― 2009/11/24 23:47
http://www.jti.co.jp/knowledge/shogi/index.html
谷川の棋戦優勝はいつ以来のことであろうか。最近はタイトル戦の登場も影を潜めてすっかり鳴かず飛ばずの状態が続いていた。永世名人の称号を得ている大棋士がこのまま活躍の場面がなくなり表舞台から降りてしまうのはあまりにも寂しい。ところが今期は往年の勢いとまではいかないがA級順位戦でトップを並走し、10連勝を記録するなど好調を維持している。もともと谷川は今年このJT杯は出場の権利がなかった。昨年度の成績で賞金獲得ランキングの12位までに入れなかったからだ。連続出場も潰えたかと思えたが、ひょんなことから渡辺竜王が出場できなくなり出番がまわってきた。しかも運のいいことに労せずしてシードの位置なので3回勝てば優勝となる。好調さが幸運を引き寄せたといってもいいだろう。
もちろん相手は強敵ばかりなので運だけで勝ち進めるわけではない。二回戦で丸山九段、準決勝で久保棋王を破って決勝に進出した。決勝の相手は先ごろの王位戦で3連敗4連勝の偉業を達成した深浦王位。昨年は惜しくも決勝で敗れただけに今年こそはの思いがあったろう。昨年のトーナメント表を見ると、準決勝で谷川に勝って決勝に進んでいる。谷川からすれば昨年の雪辱戦ということになる。上のサイトに決勝戦の棋譜がアップされているので早速並べてみる。谷川先手で後手の深浦が横歩取り△8五飛戦法。新山崎流に対して早めに8筋の歩を合わせて横歩を狙う。最近流行の形である。これに対する谷川の指し回しは実に若々しい。本来、桂の高跳び歩の餌食となるところだが序盤から両方の桂馬を華麗に捌いていく。
自玉の目の前に成桂を作られたが巧みに追い返して桂得を図る。72手目△3四歩と銀取りに突き出したところで▲2四桂が谷川らしい強手。最後は93手目▲9五角と玉の懐を開けながら飛車取りに飛び出したのが味のいい決め手。これで最多の6回目の優勝を飾った。次の目標は久しぶりのタイトル戦出場か。一番近いのが名人戦挑戦者でまだ道のりは険しいが同世代として活躍を期待したい。
谷川の棋戦優勝はいつ以来のことであろうか。最近はタイトル戦の登場も影を潜めてすっかり鳴かず飛ばずの状態が続いていた。永世名人の称号を得ている大棋士がこのまま活躍の場面がなくなり表舞台から降りてしまうのはあまりにも寂しい。ところが今期は往年の勢いとまではいかないがA級順位戦でトップを並走し、10連勝を記録するなど好調を維持している。もともと谷川は今年このJT杯は出場の権利がなかった。昨年度の成績で賞金獲得ランキングの12位までに入れなかったからだ。連続出場も潰えたかと思えたが、ひょんなことから渡辺竜王が出場できなくなり出番がまわってきた。しかも運のいいことに労せずしてシードの位置なので3回勝てば優勝となる。好調さが幸運を引き寄せたといってもいいだろう。
もちろん相手は強敵ばかりなので運だけで勝ち進めるわけではない。二回戦で丸山九段、準決勝で久保棋王を破って決勝に進出した。決勝の相手は先ごろの王位戦で3連敗4連勝の偉業を達成した深浦王位。昨年は惜しくも決勝で敗れただけに今年こそはの思いがあったろう。昨年のトーナメント表を見ると、準決勝で谷川に勝って決勝に進んでいる。谷川からすれば昨年の雪辱戦ということになる。上のサイトに決勝戦の棋譜がアップされているので早速並べてみる。谷川先手で後手の深浦が横歩取り△8五飛戦法。新山崎流に対して早めに8筋の歩を合わせて横歩を狙う。最近流行の形である。これに対する谷川の指し回しは実に若々しい。本来、桂の高跳び歩の餌食となるところだが序盤から両方の桂馬を華麗に捌いていく。
自玉の目の前に成桂を作られたが巧みに追い返して桂得を図る。72手目△3四歩と銀取りに突き出したところで▲2四桂が谷川らしい強手。最後は93手目▲9五角と玉の懐を開けながら飛車取りに飛び出したのが味のいい決め手。これで最多の6回目の優勝を飾った。次の目標は久しぶりのタイトル戦出場か。一番近いのが名人戦挑戦者でまだ道のりは険しいが同世代として活躍を期待したい。
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