ノストラダムスの注釈者たち2009/01/23 23:49

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ノストラダムスの大事典を見ると、もの凄いペースで記事が追加されている。これまではあまり紹介されることのなかった、著名なノストラダムスの注釈者たち自身の情報が詳しく調査されている。ノストラダムスに魅了された人物がどういった経歴であったか、他にどのような著作を出しているか等、様々な情報が盛り込まれている。ノストラダムスの注釈者について触れた最初の文献は、昭和24年に出版された渡辺一夫氏の『ルネサンスの人々』である。123-124頁に、「近代現代でもノストラダムスを信じようとする人々」として、バレート、ル・ペルティエ、トルネ、デュ・ヴィニョワ、ニクロー、ピオッブとウォードの名前が記されている。

渡辺氏が「或る占星師の話」を書く際に、これらの注釈者たちの本を参照したものと、ずっと思っていた。最低これくらいは目を通さねばと少しずつ入手していった。(デュ・ヴィニョワだけが今手元にない)ところが、この小論のなかで参照されているノストラダムス関連書は、ジャック・ブゥランジェとジャン・ムュラ及びポール・ルゥヴェとチャールズ・ウォードの著作しかない。1840年のバレートの本を手元に置いていたとは到底思えなかった。試しに言及のあるブゥランジェの著作を紐解いてみると、156頁にノストラダムスの予言を研究した人たちのことが書かれている。そこにはシャヴィニーからニクローの名前があり、どうもここからバレート以降の注釈者の名前を引用したようだ。ピオッブは他から付け加えたのだろうか。

ノストラダムスの大事典を読むと、ノストラダムスとの関連性のツリーが思い浮かぶ。ノストラダムス本人に関する事項を一次関連と定義すると、予言集や暦などの著作は二次関連、その著作に関する注釈書は三次関連、注釈書の著者に関する事項は四次関連ということになろうか。ノストラダムスを中心とした世界は着実に広がっている。