ニームのノストラダムスの宝の話 ― 2009/01/16 23:52

コメント欄で引用された百詩篇5-66の詩には「古代の女神ウェスタの建物のもと、廃墟となった水路から程遠からぬ、キラリと光る金属類は金と銀からなり、金貨に刻まれたトラヤヌスの燃えるランプ」とある。この詩の舞台はプロヴァンス地方のニームである。ニームは以前旅行で訪れたことがあるが「フランスのローマ」といわれるように古代ローマ時代の建物が数多く残っている。有名なところで古代闘技場やメゾン・カレ。大浴場の跡とされるディアナ神殿を訪れたとき、地元の日本人ガイドの方から思いがけない話を聞いた。ディアナ神殿に宝が埋まっていると、ノストラダムスが予言したという。宝探しに関しては、時の国王アンリ四世が許可をして、もし宝が出たときにはその3分の一を国庫に入れるとの条件で掘ってみたが、ガラクタしか出なかったという。
5-66の1行目にあるウェスタとはディアナと同一視できる。ウェスタの建物とはディアナ神殿を指す。2行目は、有名な古代ローマの水道橋ポン・ドゥ・ガールであろう。これを見たとき、古代人の土木技術のレベルの高さに感嘆したものだ。3,4行目は宝について記されている。上の話の発端はこの四行詩ではないかと思われる。ニームには別なエピソードもある。フランソワ・トロカという一人の庭師がいた。ノストラダムスの大予言に財宝を掘り当てた庭師の話を読んで、その財宝がマーニュの塔の下に埋まっていると思い込んで、塔の下を掘り始めた。もちろん財宝など影も形もなかったが、思いがけず別のものが見つかった。それまで誰も想像もしていなかった石壁が発見されたという。
マーニュの塔(画像)へも足を伸ばした。ニームのホテルにチェックインした後、夕方散歩がてらに2kmほど坂を登ってみると結構きつい。塔のなかには階段があって屋上までたどり着くとニームの町が一望できる素晴らしい眺めだった。プロヴァンスを訪れると、いろんな所でノストラダムスに遭遇できる。
5-66の1行目にあるウェスタとはディアナと同一視できる。ウェスタの建物とはディアナ神殿を指す。2行目は、有名な古代ローマの水道橋ポン・ドゥ・ガールであろう。これを見たとき、古代人の土木技術のレベルの高さに感嘆したものだ。3,4行目は宝について記されている。上の話の発端はこの四行詩ではないかと思われる。ニームには別なエピソードもある。フランソワ・トロカという一人の庭師がいた。ノストラダムスの大予言に財宝を掘り当てた庭師の話を読んで、その財宝がマーニュの塔の下に埋まっていると思い込んで、塔の下を掘り始めた。もちろん財宝など影も形もなかったが、思いがけず別のものが見つかった。それまで誰も想像もしていなかった石壁が発見されたという。
マーニュの塔(画像)へも足を伸ばした。ニームのホテルにチェックインした後、夕方散歩がてらに2kmほど坂を登ってみると結構きつい。塔のなかには階段があって屋上までたどり着くとニームの町が一望できる素晴らしい眺めだった。プロヴァンスを訪れると、いろんな所でノストラダムスに遭遇できる。
コメント
_ 研究者 ― 2009/01/18 08:00
_ 新戦法 ― 2009/01/19 00:46
研究者さん
記事に関係のない書き込みは、できればご遠慮ください。
> 、『悪の華』の世界観と20世紀末の日本で流行したビジュアル系のロックバンドの世界観が似ていることに気が付きました。
こういった裏づけに乏しい思いつきに近い発想は、本人のなかでは全く矛盾がないのでしょうが、万人を納得させるにはあまりにも飛躍しすぎていると思います。その結びつけは少なくとも自分自身はまったく???です。まさにノストラダムスの予言のトンデモ解釈を彷彿させます。
研究者さんはいったい何を目指しているのでしょうね。(^^;
記事に関係のない書き込みは、できればご遠慮ください。
> 、『悪の華』の世界観と20世紀末の日本で流行したビジュアル系のロックバンドの世界観が似ていることに気が付きました。
こういった裏づけに乏しい思いつきに近い発想は、本人のなかでは全く矛盾がないのでしょうが、万人を納得させるにはあまりにも飛躍しすぎていると思います。その結びつけは少なくとも自分自身はまったく???です。まさにノストラダムスの予言のトンデモ解釈を彷彿させます。
研究者さんはいったい何を目指しているのでしょうね。(^^;
_ 研究者 ― 2009/01/19 06:43
>記事に関係のない書き込みは、できればご遠慮ください。
本当にすいませんでした。以後、気を付けます。
>万人を納得させるにはあまりにも飛躍しすぎていると思います。
確かにその日の気分で書いていたかもしれません。
>いったい何を目指しているのでしょうね。(^^;
「万物照応」、「コレスポンダンス」の世界観を追っているだけなんですが。ちょっと脇道にそれ過ぎたようですね。
本当に失礼しました。新戦法さんを怒らせるつもりは全くありませんでした。顔を見て会話するわけではないので、つい空気が読めないことを書いてしまいました。申し訳ありませんでした。
本当にすいませんでした。以後、気を付けます。
>万人を納得させるにはあまりにも飛躍しすぎていると思います。
確かにその日の気分で書いていたかもしれません。
>いったい何を目指しているのでしょうね。(^^;
「万物照応」、「コレスポンダンス」の世界観を追っているだけなんですが。ちょっと脇道にそれ過ぎたようですね。
本当に失礼しました。新戦法さんを怒らせるつもりは全くありませんでした。顔を見て会話するわけではないので、つい空気が読めないことを書いてしまいました。申し訳ありませんでした。
_ 新戦法 ― 2009/01/19 23:10
研究者さん
> 本当に失礼しました。新戦法さんを怒らせるつもりは全くありませんでした。
ちょっと書き方がきつかったかもしれませんが、怒っているわけではありません。あまりにも脱線してしまうのもどうかと思い、少々歯止めをかけたという所です。
研究者さんは当ブログの貴重な読者ですから、今後ともよろしくお願いします。
> 本当に失礼しました。新戦法さんを怒らせるつもりは全くありませんでした。
ちょっと書き方がきつかったかもしれませんが、怒っているわけではありません。あまりにも脱線してしまうのもどうかと思い、少々歯止めをかけたという所です。
研究者さんは当ブログの貴重な読者ですから、今後ともよろしくお願いします。
_ 研究者 ― 2009/01/20 06:45
新戦法さん
優しいお心遣いありがとうございます。(^^;
私は新戦法さんのブログの一読者というより、むしろ師弟関係を感じさせます。(^^; 本を紹介してもらったり、アドバイスして頂いたり。
不出来な弟子ですがこれからもよろしくお願いします。新戦法さんは私が人生で知り合った中でも最高度の知性を持つ人です。これからもその卓越した知性で色々なテーマを論じてください。毎日、拝見させていただきます。良い刺激になります。
優しいお心遣いありがとうございます。(^^;
私は新戦法さんのブログの一読者というより、むしろ師弟関係を感じさせます。(^^; 本を紹介してもらったり、アドバイスして頂いたり。
不出来な弟子ですがこれからもよろしくお願いします。新戦法さんは私が人生で知り合った中でも最高度の知性を持つ人です。これからもその卓越した知性で色々なテーマを論じてください。毎日、拝見させていただきます。良い刺激になります。
_ 新戦法 ― 2009/01/21 01:17
研究者さん
まあ、あんまり持ち上げ過ぎないでくださいな。そんなにプレッシャーをかけすぎると逆に構えてしまって気軽にブログを書けなくなってしまうので。(^^;
まあ、あんまり持ち上げ過ぎないでくださいな。そんなにプレッシャーをかけすぎると逆に構えてしまって気軽にブログを書けなくなってしまうので。(^^;
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先日のボードレールの件なんですけど、『悪の華』の世界観と20世紀末の日本で流行したビジュアル系のロックバンドの世界観が似ていることに気が付きました。
X JAPAN、LUNA SEA、ラルクアンシエル等です。
一方はフランスの19世紀末、もう一方は日本の20世紀末、国や時代は違えど世紀末的、退廃的世界観が似ているように思いました。
新戦法さんがおっしゃたように、文明が進んでも実は人間の営みはそんなに変わらないと再認識しました。
新戦法さん、ありがとうございます。