ヒュー・アレンのノストラダムス解釈本 ― 2007/04/28 18:10
2月に注文していたノストラダムス本で一番最後に残っていた一冊がようやく昨日イギリスから届いた。本のカバーはなく、タイトルは『プロヴァンスの窓』、1943年にボストンで出版されたものだ。この本の存在は、レオニの文献リストにも載っていたこともあり知っていたのだが、届いた本を見て驚いた。タイトルにノストラダムスの名も予言という語句も入っていなかったのでなんとなくプロヴァンスに関する本の一部でノストラダムスの予言に言及しているという思い込みがあった。梱包をほどいて本を取り出してみると予想に反して686頁の大著で中には百詩篇、予兆集、六行詩集の原文、英訳、注釈がぎっしりと詰まっていた。予言集を一貫して真実の百詩篇集と呼び、六行詩をプレディクションと記していることから17世紀に印刷されたアムステルダム系統のテクストを参照したと思われる。
最初のページを開くと有名なメジャンヌ図書館のノストラダムスの肖像画(モノクロ)が載っている。ざっと目を通してみると膨大な数のテクストが連番を付して延々と続いている。最後のナンバーは1044番であるから全篇に近い予言詩を引用していることになる。(1999年の詩はなかった)ちなみに最後の詩は百詩篇10-75で注釈にJapanとあるので読んでみると、東洋のすべての王の頂点に立つのが天皇ヒロヒト(昭和天皇)で戦時中の日本と注釈している。ほとんどが従来の信奉者の伝統的解釈を踏襲せずに独自の未来観を描き出している。なかには10-100の注釈でファーストン神父の本からガランシェールの英訳を紹介しているのもあるが結局はそれを否定して独自の英訳を試みている。
まずアレンはジョベール、ルルー、トルネのように自分が予言の真の秘密を明かすことのできる唯一の人間で四行詩のなかに自分に言及した予言があることを明かす。(8-79)で、そこからどんな未来を導き出したのだろうか。ノストラダムスの予言はすべて1933年から1945年の間の米国を想定したもの。ムッソリーニ誕生とファシストの台頭に始まり(3-35)、イギリスがカトリックに戻り、米国はドイツとイタリアの武力行使により二度侵略される。そしてニューヨークは1942年10月29日か30日の日の出前に「ナチ・ファシスト・共産主義」の攻撃で包囲される・・・しかしこの本が出版された1943年にはこの日付は過ぎてしまっていたというお粗末さ。このようにアレンのノストラダムス本はトンデモない解釈に満ちているのである。
レオニはこれまでにノストラダムスに関して書かれた本のなかで一番ばかげたモノと酷評している。この本はノストラダムスのパロディの冗談本なのだろうか。しかしアレンは多くの資料を引用しこまめに注記をつけており、どう見ても本気に思える。アレンは序文をこう締めている。「知識とは精神的な打撃に対抗する最大の武器となる。」アレンの本が今日のノストラダムス研究になんの役にも立っていないのは明らかである。
最初のページを開くと有名なメジャンヌ図書館のノストラダムスの肖像画(モノクロ)が載っている。ざっと目を通してみると膨大な数のテクストが連番を付して延々と続いている。最後のナンバーは1044番であるから全篇に近い予言詩を引用していることになる。(1999年の詩はなかった)ちなみに最後の詩は百詩篇10-75で注釈にJapanとあるので読んでみると、東洋のすべての王の頂点に立つのが天皇ヒロヒト(昭和天皇)で戦時中の日本と注釈している。ほとんどが従来の信奉者の伝統的解釈を踏襲せずに独自の未来観を描き出している。なかには10-100の注釈でファーストン神父の本からガランシェールの英訳を紹介しているのもあるが結局はそれを否定して独自の英訳を試みている。
まずアレンはジョベール、ルルー、トルネのように自分が予言の真の秘密を明かすことのできる唯一の人間で四行詩のなかに自分に言及した予言があることを明かす。(8-79)で、そこからどんな未来を導き出したのだろうか。ノストラダムスの予言はすべて1933年から1945年の間の米国を想定したもの。ムッソリーニ誕生とファシストの台頭に始まり(3-35)、イギリスがカトリックに戻り、米国はドイツとイタリアの武力行使により二度侵略される。そしてニューヨークは1942年10月29日か30日の日の出前に「ナチ・ファシスト・共産主義」の攻撃で包囲される・・・しかしこの本が出版された1943年にはこの日付は過ぎてしまっていたというお粗末さ。このようにアレンのノストラダムス本はトンデモない解釈に満ちているのである。
レオニはこれまでにノストラダムスに関して書かれた本のなかで一番ばかげたモノと酷評している。この本はノストラダムスのパロディの冗談本なのだろうか。しかしアレンは多くの資料を引用しこまめに注記をつけており、どう見ても本気に思える。アレンは序文をこう締めている。「知識とは精神的な打撃に対抗する最大の武器となる。」アレンの本が今日のノストラダムス研究になんの役にも立っていないのは明らかである。
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