第50期王位戦第五局は深浦が勝って2-3に2009/08/21 23:43

http://www3.topics.or.jp/50oui/
昨日は恒例の封じ手の予想を書き込めなかったが、王位戦第五局が行われている。新潟の出張から帰宅して上のサイトに接続したところ、すでに結果が報じられていた。タイトル保持者の深浦が先手番をキープして王位防衛に望みをつないだ。3連敗のときはこのままずるずる行くかと思われたが、竜王戦での勝利、王位戦も2連勝と少し好調の波に乗ってきた感じだ。とはいえ次は後手でカド番であることには違いない。そこをなんとか乗り切れれば最終局は流れからいって深浦ノリだろう。渡辺が竜王戦で3連敗4連勝を達成したことで将棋界でも時々は普通に生じ得る逆転劇となるかもしれない。

戦型はいつも見慣れた角換わり腰掛け銀の同型。中盤戦までかなりの部分が定跡化されているが未だに決定版は出ていない。この戦型を見ると将棋の変化の奥深さを感じずにはいれらない。トッププロも先手派と後手派ではっきり分かれている。先手後手両方とも持って指す棋士は羽生くらいではないか。深浦にしても木村にしても、タイトル戦の大舞台で自分たちの手でなんらかの結論を出してみたいという学究心がある。その上で事前研究に自信を持っていて十分戦えるという実戦的な要素が複雑に絡み合った結果、今日はこれで行こうと合意のもとこの戦型になったのだろう。アマチュアからみるとよく飽きないものだと感心する。

将棋の中身のほうは解説がないので詳しいことはわからない。深浦の67手目▲7七金が用意の手だったのかもしれない。封じ手のところでは後手のほうがわかりやすい展開かに見えたが先手の▲7二角がなかなかの手。木村の局後の感想から推測するに93手目の▲4二歩で先手が優勢になったのではないかと思う。投了図は後手が王手飛車取りをかけたものの後手玉は必至。深浦が遅ればせながら反撃開始してようやく王位戦も面白くなった。