ルイ十四世の皇帝の星占い ― 2009/01/03 23:44
http://catalogue.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k72774c
フランス国立図書館のウェブで17世紀のノストラダムス予言の解説書を見つけた。タイトルは"L'Horoscope imperial de Louis XIV. Dieu-Donné. Predit par l'oracle francois & Michel Nostradamus"(神より賜ったルイ十四世の皇帝の星占い、フランスの神託とミシェル・ノストラダムスにより予言された)で1652年にパリで出版された16頁の小冊子である。ブナズラの文献書誌228頁に載っているが、書誌情報のみで解説は付いていない。ルイ十四世が即位したのは1643年であるが実質的にはマザランが政治の実権を握っていた。この本が書かれた当時はフランスでフロンドの乱(1648-1653)の真っ只中である。最終的には鎮圧されて絶対王政の確立につながったとはいえ、当初は反乱軍がパリを攻囲したという。
反マザランの誹謗中傷文書であるマザリナードの印刷物が大量に出回った時期にあたる。こういった時代背景を見ても、小冊子のスタンスはルイ十四世に非常に好意的なものと受け取れる。実際に中身を見ると、我らが神託と呼んでいるのはノストラダムスの四行詩や六行詩である。予言詩の原文を掲げて解釈を行って近未来を予想する。当然ながら当面の関心事であるフロンドの乱の行く先を占ったものといえるだろう。引き合いに出されている詩:4-93、3-15、9-86、六行詩32、9-51、6-70、10-90、3-93、8-9、5-6、8-81、6-67、六行詩58、4-2、六行詩49、9-52、4-5、3-49。「パリが廃墟と化したためにアヴィニョンに帝国のすべての首長が留まる」という句を引用して近未来の暗雲を示唆する。
しかし作者であるジャック・マンゴーは、結論として国王がパリに戻らなければ平和とはならない、と希望的な観測で締めている。皮肉なことに反乱軍の鎮圧は果たせたが、ルイ十四世はこの幼いときの体験からかベルサイユにその舞台を移してしまったのである。
フランス国立図書館のウェブで17世紀のノストラダムス予言の解説書を見つけた。タイトルは"L'Horoscope imperial de Louis XIV. Dieu-Donné. Predit par l'oracle francois & Michel Nostradamus"(神より賜ったルイ十四世の皇帝の星占い、フランスの神託とミシェル・ノストラダムスにより予言された)で1652年にパリで出版された16頁の小冊子である。ブナズラの文献書誌228頁に載っているが、書誌情報のみで解説は付いていない。ルイ十四世が即位したのは1643年であるが実質的にはマザランが政治の実権を握っていた。この本が書かれた当時はフランスでフロンドの乱(1648-1653)の真っ只中である。最終的には鎮圧されて絶対王政の確立につながったとはいえ、当初は反乱軍がパリを攻囲したという。
反マザランの誹謗中傷文書であるマザリナードの印刷物が大量に出回った時期にあたる。こういった時代背景を見ても、小冊子のスタンスはルイ十四世に非常に好意的なものと受け取れる。実際に中身を見ると、我らが神託と呼んでいるのはノストラダムスの四行詩や六行詩である。予言詩の原文を掲げて解釈を行って近未来を予想する。当然ながら当面の関心事であるフロンドの乱の行く先を占ったものといえるだろう。引き合いに出されている詩:4-93、3-15、9-86、六行詩32、9-51、6-70、10-90、3-93、8-9、5-6、8-81、6-67、六行詩58、4-2、六行詩49、9-52、4-5、3-49。「パリが廃墟と化したためにアヴィニョンに帝国のすべての首長が留まる」という句を引用して近未来の暗雲を示唆する。
しかし作者であるジャック・マンゴーは、結論として国王がパリに戻らなければ平和とはならない、と希望的な観測で締めている。皮肉なことに反乱軍の鎮圧は果たせたが、ルイ十四世はこの幼いときの体験からかベルサイユにその舞台を移してしまったのである。
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