百詩篇2-41に見る二つの太陽 ― 2008/06/09 23:48
ノストラダムス予言集、百詩篇2-41には「大きな星が七日間燃える、雲は二つの太陽を出現させる」という詩句が出てくる。二つの太陽については古代ローマ時代にユリウス・オブセクエンスが前181年、前172年、前120年に見られた三つの太陽について伝えている。こうした天空の驚異は16世紀以降にも見られ、やはり一種の予兆として解釈されていた。この詩のモチーフとしてユリウス・カエサルの暗殺が典拠となっているのは研究者の一致した見解である。もちろん科学的にはこの三つの太陽も単なる自然現象でしかなく、学問上では「暈(かさ)」(光の輪)と呼ばれている。
メゼンツェフによると1928年の春、ソヴィエトのスモレンスク州のベールイ市でも観測されたことがある。朝の8-9時ごろ、太陽の両側にあざやかな虹の色に彩られた「にせの太陽」が見えた。これらのにせの太陽は、短い、すこしゆがんだ白い尾を持っていた。本物の太陽は光輪の中央にあった。この自然現象の原因については古くから気付かれていて、太陽が、白く光る煙のような空高い巻層雲におおわれたときに空に現れるのである。こうした雲は地上から6-8キロメートルのところに浮かび、ごく細かい結晶(釘のような形の氷の六方晶形)からできている。こうした結晶により太陽の光線が反射や屈折することで幻日がつくり出される。
ノストラダムスも雲が二つの太陽、すなわちにせの二つの太陽を出現させる原因を知っていたふしがうかがわれる。これだけでは予兆として弱いため七日間燃える彗星、犬の遠吠えを加えた驚異を、四行詩に取り込んで予言詩を仕上げたのだろう。
メゼンツェフによると1928年の春、ソヴィエトのスモレンスク州のベールイ市でも観測されたことがある。朝の8-9時ごろ、太陽の両側にあざやかな虹の色に彩られた「にせの太陽」が見えた。これらのにせの太陽は、短い、すこしゆがんだ白い尾を持っていた。本物の太陽は光輪の中央にあった。この自然現象の原因については古くから気付かれていて、太陽が、白く光る煙のような空高い巻層雲におおわれたときに空に現れるのである。こうした雲は地上から6-8キロメートルのところに浮かび、ごく細かい結晶(釘のような形の氷の六方晶形)からできている。こうした結晶により太陽の光線が反射や屈折することで幻日がつくり出される。
ノストラダムスも雲が二つの太陽、すなわちにせの二つの太陽を出現させる原因を知っていたふしがうかがわれる。これだけでは予兆として弱いため七日間燃える彗星、犬の遠吠えを加えた驚異を、四行詩に取り込んで予言詩を仕上げたのだろう。
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