棋王戦第一局は挑戦者の久保が先勝2009/02/08 22:44

http://live.shogi.or.jp/kiou/
休日にタイトル戦のネット中継があるのはありがたい。後から棋譜を並べるのとリアルタイムで見ているのとでは臨場感がまるで違う。タイトル戦は対局開始が9時で1日指し切りのため指し手の進行も早い。午後は外出していたが、帰宅してネット中継に接続するとちょうど終盤戦の真っ只中であった。どちらが勝つのかわからないギリギリの終盤戦は観戦するほうも手に汗握る。この将棋はちょっと差がついてしまったが、それでも十分に堪能することができた。虎の子のタイトル棋王を死守したい佐藤と初タイトル奪取に燃える久保、このカードのタイトル戦は初であり新鮮な感じを受ける。

後手番の久保はやはりというべきか最近のエースであるゴキゲン中飛車を選択、これに対する佐藤の作戦は▲3七銀からの急戦を目指す。この銀がうまく活用できれば先手の模様がよくなるのだが実戦的には玉形が薄いので勝ち切るまでの道程は遠い。この手に対して久保はおそらく十分に研究してきたであろう、△4四歩から△4五歩として銀を殺す構想を披露する。押したり引いたりが続き、46手目△5五飛が久保の華麗なる捌きの一手。50手目△4四角打と角を重ねて先手陣を睨む形となっては後手の攻めがわかりやすい。とはいえ後手が攻めきれるかどうか難しい所もある。久保は60手目△3九銀から△5七歩と小技を使い寄せの網を絞っていく。

終盤も手堅くまとめて久保が幸先のいい1勝を挙げた。棋王戦は5番勝負の短期決戦なので初戦を制したのは大きい。この勢いで奪取に向けてさらにエンジンをかけたいところだ。久保の今期の成績は素晴らしい。先週の順位戦は敗れたが1月は7勝1敗と絶好調だった。これだけ勝ち星が集まってくるとそろそろ結果がほしくなる。佐藤も好調とはいえないだけに大きなチャンスを迎えている。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
本ブログの正式なタイトルは何ですか。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://asakura.asablo.jp/blog/2009/02/08/4109240/tb