ロレンツォ・トューブがノストラダムスに宛てた手紙2007/02/06 22:36

http://biblionostra.ath.cx/
ビブリオテク・ノストラダムスの0038bに未刊書簡の画像がアップされた。ノストラダムスの未刊行書簡についてはノストラダムスサロンでもその概要を紹介している。テクスト自体は1983年のジャン・デュペーブの著作で見ることができるが、そのオリジナルの画像は初めてお目にかかった。この書簡は8番にあたり、書かれた日付は1559年11月4日とある。この手紙を書いたトューブなる人物はノストラダムスの占星カウンセラーの顧客である。この書簡以降1562年までに何通かの往復書簡が残っている。和書でも竹下節子著『ノストラダムスの生涯』の付録や『ノストラダムス 予言の真実』の資料篇でトゥーブ関連の手紙の一部を読むことができる。

さて今回アップされたオリジナルを見ると3枚の手稿で135-137または121-122のページ数が振ってある。蔵書印を見るとエクサン・プロヴァンスのメジャンヌ図書館に保管されているらしい。文字はなんとか読むことができる。果たしてこれはノストラダムスの自筆の文書なのだろうか。1561年9月9日付の書簡30番には、ノストラダムスの仕事を手伝うようになった一人のフランス人青年が清書をしていると書かれている。この人物こそが秘書であるジャン・エメ・ド・シャヴィニィであろう。他の書簡によればノストラダムスの自筆は非常に読みづらい筆記体であったのでシャヴィニィの清書というのはほぼ確実だ。

この書簡に対してノストラダムスは1510年5月10日のホロスコープAを作成している。これはアウグスブルク生まれのチロルの鉱山主ハンス・ローゼンベルクのホロスコープである。ご覧の通り書簡はラテン語で書かれているがゆっくりと読む時間があればなぁ。

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