第35期棋王戦第二局は久保が勝って1-1に2010/02/27 23:35

http://live.shogi.or.jp/kiou/
今週は水曜日からずっと札幌出張でブログの更新も休んでいた。その間アクセスしていただいた方には申し訳ない。先ほどようやく帰宅して、パソコンの電源を入れる。本日棋王戦の中継があったのを思い出し、上の中継サイトに接続してみた。取り急ぎ結果を確認する。久保の勝ち、対戦成績を1-1とタイに戻した。マウスで棋譜を並べてみると、久保の後手番でいつものゴキゲン中飛車の出だし。これに対して佐藤が趣向を凝らす。序盤の角交換はよく見る手法だが、9手目の▲7八金はあまり見たことがない。解説では実戦例があるようだが、振り飛車側から見ると一目有難い感じがする。17手目▲7七玉は▲7八金からの一貫した流れ。この手が成立するのであれば序盤の金上がりもそれほど負担にはならない。

居飛車側が端歩を受けたので穴熊はないだろうと見ていると、25手目▲9八香と居飛穴の態度を表示。2筋の仕掛けが見えているだけに思い切った指し手である。もっとも振り飛車側も中途半端な△8四歩と突いているのが、どの程度の損なのかわからない。持久戦模様から一転して26手目△2四歩から局面が動く。この形は銀の形が重たく、何か居飛車側からの返し技がありそうで怖い。もっとも久保が指したのだから十分な成算があってだろう。42手目△3六銀成がハッとする手。銀を捨てて飛車成りを優先させる狙いだが、局後の久保の感想ではやりすぎだったらしい。そうはいっても先に飛車が成るのは大きな一手。アマチュア同士ならば後手が勝ちやすいだろう。先手も47手目▲4七角と打って徹底抗戦の構え。

佐藤は55手目▲3九金と、後手の大事な飛車を詰まして成功かと思われたが、58手目△1七角成を見落としていた。この辺りで形勢が開いたようだ。終盤も怖いところで久保はキッチリと読みを入れ△5九飛と寄せに出る。以下は素早い寄せを見せて快勝。久保は現在王将戦との掛け持ちであるが、依然として好調を維持しているようだ。佐藤もこのままでは終わるまい。次局以降の巻き返しを期待したい。

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