第35期棋王戦第一局は序盤からの大乱戦を佐藤が制す ― 2010/02/05 23:40
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A級陥落という厳しい現実を突きつけられ、さぞかし意気消沈しているであろう佐藤。対して、二冠目を狙う王将戦挑戦者として名乗りを上げ、順位戦でもA級復帰目前としている充実の久保。両者の現在の勢いは対称的ですらある。普通に考えれば久保が圧倒的に有利であるはずだが、生身の人と人との戦いはデータだけで割り切れるものではない。そこに見ている人を感動させるドラマが生まれるのだ。お昼の休憩のとき棋譜をチラっと見て驚いた。一体何が起こっているのか瞬時に把握できなかった。角が2八と3九の地点に置かれているが行き場がない。先手の飛車も1八という無筋に打たれている。序盤から派手にチャンチャンバラバラ突っ張りあった結果だろう。
帰宅してもう一度初手から並べてみる。すると、久保の石田流三間飛車模様に対して、佐藤は序盤早々6手目△4五角と筋違い角を打っていた。見たことのない超乱戦かと思えど、実は両者の間で実戦例があったらしく、二人の間の定跡手順だったようだ。序盤から大駒の交換と、派手な応酬があったわりには形勢もほぼ互角の状態を保っていた。これぞトッププロの芸というべきだが、先手の飛車が窮屈で攻めにも受けにも利いていないのは痛い。中盤ゆっくりした展開になったので飛車を使う手を指すかと思ったが、34手目△9四歩から端を狙ったのが佐藤の巧みな勝負術。少し後手が指しやすいかに見えたが、久保も不屈の闘志で粘り、一旦は形勢を押し戻す。いったいどこが急所なのか判然としない。
後手がはっきり優勢となったのは、96手目△6二玉と早逃げをしたところではなかったか。久保は悪いながらも諦めずに指し続けたが、後は佐藤が一方的に攻め切った。総手数は134手だが、もっと手数が長いような印象である。佐藤にとってこの白星はなににも優る、傷心を癒やす良薬となろう。久保は十分持ち味を発揮したが最後は届かなかった。第二局はすこし間が開いて3週間後となる。久保も十分に康光流への対策を練ってくるだろう。佐藤がどんな自由奔放な作戦を見せるか、そこが見どころである。
A級陥落という厳しい現実を突きつけられ、さぞかし意気消沈しているであろう佐藤。対して、二冠目を狙う王将戦挑戦者として名乗りを上げ、順位戦でもA級復帰目前としている充実の久保。両者の現在の勢いは対称的ですらある。普通に考えれば久保が圧倒的に有利であるはずだが、生身の人と人との戦いはデータだけで割り切れるものではない。そこに見ている人を感動させるドラマが生まれるのだ。お昼の休憩のとき棋譜をチラっと見て驚いた。一体何が起こっているのか瞬時に把握できなかった。角が2八と3九の地点に置かれているが行き場がない。先手の飛車も1八という無筋に打たれている。序盤から派手にチャンチャンバラバラ突っ張りあった結果だろう。
帰宅してもう一度初手から並べてみる。すると、久保の石田流三間飛車模様に対して、佐藤は序盤早々6手目△4五角と筋違い角を打っていた。見たことのない超乱戦かと思えど、実は両者の間で実戦例があったらしく、二人の間の定跡手順だったようだ。序盤から大駒の交換と、派手な応酬があったわりには形勢もほぼ互角の状態を保っていた。これぞトッププロの芸というべきだが、先手の飛車が窮屈で攻めにも受けにも利いていないのは痛い。中盤ゆっくりした展開になったので飛車を使う手を指すかと思ったが、34手目△9四歩から端を狙ったのが佐藤の巧みな勝負術。少し後手が指しやすいかに見えたが、久保も不屈の闘志で粘り、一旦は形勢を押し戻す。いったいどこが急所なのか判然としない。
後手がはっきり優勢となったのは、96手目△6二玉と早逃げをしたところではなかったか。久保は悪いながらも諦めずに指し続けたが、後は佐藤が一方的に攻め切った。総手数は134手だが、もっと手数が長いような印象である。佐藤にとってこの白星はなににも優る、傷心を癒やす良薬となろう。久保は十分持ち味を発揮したが最後は届かなかった。第二局はすこし間が開いて3週間後となる。久保も十分に康光流への対策を練ってくるだろう。佐藤がどんな自由奔放な作戦を見せるか、そこが見どころである。
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