王位戦第三局は後手の深浦が勝ち防衛に前進2008/08/02 11:29

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今週も将棋のネット中継が花盛りである。これまでも中継された将棋はざっと見ているがこれだけ充実してくると細かく見ている時間も取れないのが悩みの種である。ありがたいことであるのは間違いない。王位戦の第三局が行われた。棋譜を並べてみると、先手の羽生は相掛かり引き飛車から腰掛け銀、銀冠を築く。対して深浦の陣形はなんといったらいいのか、専守防衛の徹底抗戦、スキを見せない形を整える。開戦は意外なところから、55手目▲3五歩。一目攻めが軽い感じがして後手の金銀に抑え込まれそうな展開が予想される。

本譜を進めていくと63手目▲1五歩に△3六歩と突かれてなんと飛車が死んでしまった。いくら銀冠で堅いとはいえこれが予定の読み筋とは到底思えない。この飛車銀交換を境に後手が優勢になった。そうはいってもそんな楽に勝てるわけではない。先手も薄い後手陣になんだかんだと嫌味をつけてくる。105手目▲6二飛と王手したところではまだまだ熱戦が続くかと思われたがここから深浦の寄せが早かった。なんと108手目△4八竜と入った手が詰めろ。△7八竜以下の25手詰で一気に羽生玉を仕留めた。この一局を見ると最近では珍しい羽生の不出来な将棋といえるが深浦の充実ぶりも伺える。

これでタイトルホルダーが2勝1敗と先行した。次の先手番を勝てば大きく防衛に近づく。堅実な深浦のことだからひとつ先行したといっても油断することはないだろう。羽生の後手番での作戦が見ものである。

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