ウェブ汚染社会2008/02/12 23:52

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062724170.html
尾木直樹 ウェブ汚染社会 講談社+α新書 2007年 を読んだ。現代社会はビジネスはもちろんプライベートライフにおいても、携帯電話、パソコンやインターネットは欠かせないツールとなっている。そのなかで玉石混淆の情報がこれでもかと飛び交っている。便利になったには違いないが、反面これまでに経験しなかった多くの問題を生じさせた。この著者はアンケート調査などのデータを分析することで子供や若者の意識を探りながらネット社会の危険性を警鐘している。普段何気なくインターネットに接続してこうしてブログを書いているが、この著者が指摘するように様々な有害情報も蔓延している。

例えばメール。今日来たメールも95パーセント以上迷惑メールで350件ほど手動で削除した。そのなかには出会い系の宣伝やワンクリック詐欺のようなものも含まれている。子供に限らず大人さえもこうした悪質なメールに感性が麻痺してしまい被害を受けることもあろう。最近はインターネットに絡んだ犯罪や事件もよくニュースに出てくる。この本ではインターネットが思春期の子供に与える影響と危険性を指摘している。思春期の子供がホームページ作りにのめり込むと、成長期における心の葛藤がバーチャルな世界で昇華されてしまい、現実の世界でのセルフコントロールが不全となるらしい。確かに言われてみればそういうこともあり得るだろう。

何か情報がほしいとき昔に比べて簡単にインターネットから引き出すことができる。しかし自分なりに本を調べて必要な情報を抽出していくという作業は本質を見極める目を養うという観点からすれば必要不可欠と思う。自戒を込めてネットの情報は万能ではない。今後の学校教育はもちろん家庭内でいかにネット社会と共存していくか、そんなガイドラインがますます必要になってくることだろう。

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