ノストラダムスの未刊行書簡集の手稿 ― 2008/02/11 22:55
昨日、未刊行書簡集の手稿について書いてみたがどうもすっきりしない。そこでもう一度ピエール・ブランダムールの名著『星辰愛好家ノストラダムス』を手に取ってみた。この本ではデュペーブの編纂した書簡集を占星術の観点から詳細な分析が行われている。デュペーブの本の解説(同書487頁)を読んでみると、そこに疑問の答えがあった。管理番号BNF ms lat 8592はやはりオリジナルの手稿である。ブランダムールによれば、ノストラダムスの生前に秘書(シャヴィニィ?)が書簡類を取りまとめて転写したものらしい。書簡41番の最後の部分にノストラダムスのサインがされており、1562年の日付がある。(画像参照、ビブリオテク・ノストラダムス1566-001-244)
それとは別に息子のセザールが転写した手稿がペイレスクへの手紙とともに残っている。それがBNフランス文庫9531の65頁以下に載っている。書簡のテクスト部分の写しはあるが占星図と方位については省略された。この手稿はペイレスクに引き継がれて保管されていた。1962年フランソワ・ビュジェの論文(784頁)には、1629年2月4日セザールが甥のセヴァにラテン語の書簡集の束を送ってペイレスクに預けるように手紙に書いたとある。この書簡集の束とはセザールの作成した手稿なのだろう。そうするとオリジナルの手稿はどういった経緯で国立図書館に保管されるようになったのか、まだ調査が必要である。
ノストラダムスの晩年の署名の筆跡はほぼ一致している。手許で確認できるのは遺言書と補足書(1566)、ベジエ司教への処方箋(1559)、教皇ピウス四世への献呈書簡(1561)である。これらの手稿はいずれも本物と判断し得るものといえる。
それとは別に息子のセザールが転写した手稿がペイレスクへの手紙とともに残っている。それがBNフランス文庫9531の65頁以下に載っている。書簡のテクスト部分の写しはあるが占星図と方位については省略された。この手稿はペイレスクに引き継がれて保管されていた。1962年フランソワ・ビュジェの論文(784頁)には、1629年2月4日セザールが甥のセヴァにラテン語の書簡集の束を送ってペイレスクに預けるように手紙に書いたとある。この書簡集の束とはセザールの作成した手稿なのだろう。そうするとオリジナルの手稿はどういった経緯で国立図書館に保管されるようになったのか、まだ調査が必要である。
ノストラダムスの晩年の署名の筆跡はほぼ一致している。手許で確認できるのは遺言書と補足書(1566)、ベジエ司教への処方箋(1559)、教皇ピウス四世への献呈書簡(1561)である。これらの手稿はいずれも本物と判断し得るものといえる。
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