竜王戦第二局、後手佐藤二冠が角交換振り飛車へ2007/10/31 21:26

http://live.shogi.or.jp/ryuoh/
渡辺が未踏の竜王四連覇を目指す竜王戦第二局の第一日目が終了した。渡辺、佐藤とともに今期は順位戦で苦戦している。渡辺はB級1組でダントツの昇級候補と目されていたがここまで2勝5敗。順位も悪いのでまだまだ降級の可能性がある。佐藤のほうはA級でまさかの4連敗。続く3局が降級を争うライバルとの戦いとなるが早めに片目を開けないと危険である。そんな不調の両者もタイトル戦の大舞台では力を出してくるだろう。なんとか浮上のきっかけにしたいものだ。

第二局は佐藤の後手番でどういった戦型を選択するか注目された。渡辺は当然相矢倉を目指してくる。これを受けるか避けるか、結局ゴキゲン中飛車含みから角交換振り飛車から穴熊へと囲った。これに対して渡辺も得意の穴熊に構えるかと思いきや早々と銀冠の形を決めて後はお互い陣形を整える。ちょっと意外だったのは33手目渡辺の▲6六歩。自分ならここを突かないで▲5八金から▲6八金右と角打ちに備えながら引き締めたい。渡辺には別の構想があったようで39手目に▲6五歩と位を取った。狙いは▲6六角と打って金を6七まで持ってこようというのだろう。

上図は封じ手の局面。後手佐藤が様子見で△1四歩と端歩を突いたところ。何も考えないのなら素直に端を受ける手であるが、ここを手抜いて▲6六角も考えられる。もっともここは手が広い。渡辺はいつもながら相手に的を絞らせない局面で封じ手にするのがうまい。中盤から終盤のねじりあいになりそうな予感がする。