亀田騒動とノストラダムス2007/10/26 23:57

最近何かとテレビ画面やスポーツ新聞にボクシングの亀田騒動が報じられている。個人的にはそれほど関心は持っていないのだが、これだけ目に入ってくるとおぼろげながら状況が浮かび上がってくる。要は反則をして敗れた世界戦を機にいっせいにバッシングが始まったのだ。それで反省せよだの謝罪会見がどうのとマスコミを通じて叩きまくっている、いわば現代の魔女狩りのようで気味が悪い。あの試合の前まではテレビの視聴率が稼げるとふんで派手なパフォーマンスを増長させたのはまぎれもなくマスコミではなかったか。今日の会見で同じマスコミの検事にでもなったかのような詰問はどうにも納得がいかない。他にも謝罪すべきはいるのではと思う。

夜のニュースを見た後風呂につかりながら、そういえば身近な(?)業界にも同じようなことがあったなと思いだした。1999年に何かとてつもない事件が起きると予言したノストラダムスのトンデモ研究家たち。結局責任を取ったり謝罪したりした人は五島氏を除いていなかった。人類滅亡というキャッチフレーズに飛びついたマスコミは五島氏をテレビや雑誌などでノストラダムスの最高権威として持ち上げては何度も取り上げた。その内容を検証することなく、ただ視聴率が取れたり売れればいいというスタンスで。いくら日本でノストラダムスの実像が知られていなかったとはいえ、ちょこっと海外文献を読み込めばわかることである。

それにもかかわらずマスコミは煽った。そして祭りの後には亀田騒動と同じようにバッシングが起きた。五島氏はトンデモ系の解釈者たちのすべての責任を負わされる形で朝日新聞の夕刊(1999年7月1日)で「心痛めた読者がいたら謝りたい」と一応謝罪した。まさに亀田父の会見を彷彿させる。しかし五島氏は見せかけの謝罪とは裏腹にその後も同じような手法で予言本を書き続けた。人間は口先だけで謝ってもなかなか変われるものではない。亀田父が辞任したのもやむを得ないことだろう。