将棋名人戦第五局は相掛りに2007/05/31 01:22

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本日というかもう昨日になってしまったが2-2のタイで迎えた名人戦第五局が始まった。本局は郷田九段の先手番。矢倉かと思いきや初手▲2六歩と突いて相掛りを志向した。これに対して振り飛車あるいは横歩取り、一手損角換わりも考えられたが森内名人は素直に△8四歩と応じて戦形は最近では珍しい相掛り戦となった。なぜ珍しいかというとプロ間では引き飛車からの棒銀が有力でなかなか後手が応じることが少なかったからだ。森内に何か秘策があるのだろうか。

郷田はそれを見透かしたのか棒銀には出ずに▲6八玉から▲4六歩とあまり見たことのない形に構えた。後手は中住まい玉からよくある早繰り銀を目指す。これに対する先手の▲4五歩が見たことのない手で郷田はこの一局の命運を託した一手といえるだろう。封じ手の予想をしてみると先の手を生かして▲4四歩と突いてみたい。ただ同歩、同角ともどんな展開になるか難しい。それとも▲2二角成としておだやかな展開にして4筋の位を生かすか。

いずれにしてもあまり先手の利を生かした戦法とは思えない。郷田は長考で何かひねり出すのか、2日目の展開にも注目したい。