マイナビ女子オープンの挑戦者は甲斐に決定 ― 2010/02/16 23:45
http://mynavi-open.jp/index.html
賞金500万円、すべての女流棋士にとって夢のタイトルであるマイナビ女子オープンも早いもので3期目となる。本日本戦の決勝戦が行われ、甲斐が斎田に勝ち第1回以来のタイトル挑戦を決めた。序盤を見ると、斎田が3手目▲9六歩とした手に対して、最近は振り飛車一本であった甲斐が△8四歩と突き居飛車の態度を明らかした。局後のインタビューでは斎田の裏をかくために十分用意してきた様子が伺われる。序盤の端歩は相手が居飛車だったら緩手になる恐れがある。しかしそこは先手番なので、後手番で端歩の分一手指せていると思えばそれほど損ともいえない。最近すっかり居飛車から遠ざかっていた甲斐が、中飛車に対してどういう作戦を取るか、そこが注目された。
マウスをクリックしてざっと棋譜を並べてみると、甲斐はゴキゲン中飛車に対してオーソドックスな対策である丸山ワクチンから佐藤流を選択。そして左美濃から一転して玉頭位取りという昔懐かしい作戦に出た。こうした位取りは現代将棋ではあまり支持率が高くない。模様は良さそうなのだが、狙いがはっきりしないのと、穴熊に比べると玉型が薄く感じれる。この戦法を好んで指す人は中終盤の力比べの腕力に自信があるはずだ。先手の切り札、桂のポン跳ねに見向きもせずに玉頭方面に貯金を蓄える。47手目の▲5五歩が少し疑問。このあたりはもう少し丁寧に読みを入れるべきだろう。8筋の香打ちもさえない感じ。最後は甲斐が余裕を持って余したように見える。正直いって内容は凡戦である。そのためか手数も166手と贅肉が多いような印象だ。
五番勝負ではもう少しレベルの高い将棋を期待したいところである。と、ここまで書いて、日曜日の大和証券杯の里見-斎田を観戦してみた。こちらは持ち時間が短く、切れたら30秒の秒読みではあるが・・・とてもプロの将棋とは思えないほどひどい。厳しいことをいえば対局料を返納するくらいのお粗末な内容である。先日の女流名人位戦を見て女流の将棋も鑑賞できるレベルに達したかと思われたが、なかなかどうして前途は多難のようだ。新企画「チャレンジマッチ」は予定10枠に相当アマが入ってくるのではないか。いい意味での緊張感は必要であろう。
賞金500万円、すべての女流棋士にとって夢のタイトルであるマイナビ女子オープンも早いもので3期目となる。本日本戦の決勝戦が行われ、甲斐が斎田に勝ち第1回以来のタイトル挑戦を決めた。序盤を見ると、斎田が3手目▲9六歩とした手に対して、最近は振り飛車一本であった甲斐が△8四歩と突き居飛車の態度を明らかした。局後のインタビューでは斎田の裏をかくために十分用意してきた様子が伺われる。序盤の端歩は相手が居飛車だったら緩手になる恐れがある。しかしそこは先手番なので、後手番で端歩の分一手指せていると思えばそれほど損ともいえない。最近すっかり居飛車から遠ざかっていた甲斐が、中飛車に対してどういう作戦を取るか、そこが注目された。
マウスをクリックしてざっと棋譜を並べてみると、甲斐はゴキゲン中飛車に対してオーソドックスな対策である丸山ワクチンから佐藤流を選択。そして左美濃から一転して玉頭位取りという昔懐かしい作戦に出た。こうした位取りは現代将棋ではあまり支持率が高くない。模様は良さそうなのだが、狙いがはっきりしないのと、穴熊に比べると玉型が薄く感じれる。この戦法を好んで指す人は中終盤の力比べの腕力に自信があるはずだ。先手の切り札、桂のポン跳ねに見向きもせずに玉頭方面に貯金を蓄える。47手目の▲5五歩が少し疑問。このあたりはもう少し丁寧に読みを入れるべきだろう。8筋の香打ちもさえない感じ。最後は甲斐が余裕を持って余したように見える。正直いって内容は凡戦である。そのためか手数も166手と贅肉が多いような印象だ。
五番勝負ではもう少しレベルの高い将棋を期待したいところである。と、ここまで書いて、日曜日の大和証券杯の里見-斎田を観戦してみた。こちらは持ち時間が短く、切れたら30秒の秒読みではあるが・・・とてもプロの将棋とは思えないほどひどい。厳しいことをいえば対局料を返納するくらいのお粗末な内容である。先日の女流名人位戦を見て女流の将棋も鑑賞できるレベルに達したかと思われたが、なかなかどうして前途は多難のようだ。新企画「チャレンジマッチ」は予定10枠に相当アマが入ってくるのではないか。いい意味での緊張感は必要であろう。
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