王将戦第五局は一日目から緊迫の局面に ― 2009/02/24 23:56
http://mainichi.jp/enta/shougi/
2-2で迎えた王将戦第五局の一日目が終わった。封じ手の局面はすでにのっぴきならない緊迫した展開になっている。大きな勝負処でもあり、ここ数手で形勢がはっきりする可能性が高い。封じ手は△7四同歩が有力である。この歩を取らないで他の手を指すと、いつでも▲7三歩成があるため放っておくわけにはいかない。具体的には▲7五角と飛車を追ってから▲7三歩成となれば後手陣が薄いだけに先手の攻めが続くはず。では△7四同歩にどう指すのが最善か。先手が注意しなければならないのは、飛車を捌こうとすると△8九飛成があるし、常に△8九角の筋を警戒する必要がある。よって▲5五歩△同歩▲5四歩を本命としたい。
深浦は熱心な研究家で知られており、今回の大切な先手番の作戦は練りに練って準備してきているはずだ。それが先手中飛車という形に落ち着いたが、新戦法から派生しそうな局面だけに興味深く本譜を並べてみる。後手の羽生の序盤は隙がない組み方をしている。角交換型中飛車では、中飛車が5筋の歩をすんなり交換して飛車を捌ければ十分となる。32手目△3五歩が波紋の一手。ゆっくりした展開になれば位取りが間に合うが、急戦調になると▲3四桂の傷が大きい。桂馬を渡しづらいというのは大きな制約である。△8六歩▲同歩△同飛と飛先の歩を交換したところでは、先手から何か技をかけるいいタイミングとなる。
△7四同歩▲5五歩△同歩▲5四歩は次に▲6五桂と跳ねられると後手陣が崩壊するので、△4三金くらいか。それには▲2五角と打つ手が狙いとしてある。本当に難しいところなので、明日は封じ手以降の数手はお互いに30分を超える長考の応酬になりそうである。
2-2で迎えた王将戦第五局の一日目が終わった。封じ手の局面はすでにのっぴきならない緊迫した展開になっている。大きな勝負処でもあり、ここ数手で形勢がはっきりする可能性が高い。封じ手は△7四同歩が有力である。この歩を取らないで他の手を指すと、いつでも▲7三歩成があるため放っておくわけにはいかない。具体的には▲7五角と飛車を追ってから▲7三歩成となれば後手陣が薄いだけに先手の攻めが続くはず。では△7四同歩にどう指すのが最善か。先手が注意しなければならないのは、飛車を捌こうとすると△8九飛成があるし、常に△8九角の筋を警戒する必要がある。よって▲5五歩△同歩▲5四歩を本命としたい。
深浦は熱心な研究家で知られており、今回の大切な先手番の作戦は練りに練って準備してきているはずだ。それが先手中飛車という形に落ち着いたが、新戦法から派生しそうな局面だけに興味深く本譜を並べてみる。後手の羽生の序盤は隙がない組み方をしている。角交換型中飛車では、中飛車が5筋の歩をすんなり交換して飛車を捌ければ十分となる。32手目△3五歩が波紋の一手。ゆっくりした展開になれば位取りが間に合うが、急戦調になると▲3四桂の傷が大きい。桂馬を渡しづらいというのは大きな制約である。△8六歩▲同歩△同飛と飛先の歩を交換したところでは、先手から何か技をかけるいいタイミングとなる。
△7四同歩▲5五歩△同歩▲5四歩は次に▲6五桂と跳ねられると後手陣が崩壊するので、△4三金くらいか。それには▲2五角と打つ手が狙いとしてある。本当に難しいところなので、明日は封じ手以降の数手はお互いに30分を超える長考の応酬になりそうである。
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