第3期マイナビ女子オープンは3連勝で甲斐が新女王に ― 2010/04/19 23:56

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矢内は最後まで勝ち運に見放されていた。本局も181手と長手数の末に終盤競り負けてしまった。これで矢内はタイトルを失い無冠に転落、一からの出直しとなる。通勤中の電車のなかでネット中継に接続したときにはすでに終了していた。矢内は序盤のぎこちなさが目に付いた。甲斐のほうも小ミスはあったにせよ、終始積極的な指し廻しでリードを奪った。お互い切り合いを好まない棋風のせいか、じっくりとした展開で押したり引いたりの駆け引きが長く続いた、根競べの感じもする。一局の将棋を勝ち切るには派手な決め手よりも、地味だが平均点以上の指し手の積み重ねで決して大きなミスを犯さないことが大切なのである。甲斐の平均的に安定した指し廻しにはそんな印象を受ける。
ここまで2連勝の甲斐は先手で三間飛車の作戦を採用。角道を止めるノーマル三間飛車は新鮮な感じもするが、コメントによると対居飛車穴熊には藤井システムとの組み合わせを用意している最新形であるらしい。これまで矢内は第1局で居飛車穴熊、第2局では6筋位取りと得意の銀冠を用いなかった。ここで負ければタイトルを失うという正念場ではさすがに居飛穴はやりづらい。そこで銀冠に構えたのだが、先手にすんなり石田流の好形に組まれては作戦負けである。しかしこの程度の不利感で勝負が決するほど将棋は簡単ではない。中終盤粘り強く指せば相手もどこかでミスして追いつき追いぬくことができる。矢内の基本戦略はこんな感じなのかもしれない。が、それも正確な終盤力があってこそだ。
先手が寄せをもたついた155手目▲3四歩に銀を逃げたのが敗着か。△3四同銀▲同桂と進めば後手はなかなか寄らない。ここが最後のチャンスだった。これを逃しては万事休す。甲斐は後はきれいに寄せ切った。初タイトルの女王を3連勝で奪取は見事である。矢内には今後の巻き返しを期待したい。
矢内は最後まで勝ち運に見放されていた。本局も181手と長手数の末に終盤競り負けてしまった。これで矢内はタイトルを失い無冠に転落、一からの出直しとなる。通勤中の電車のなかでネット中継に接続したときにはすでに終了していた。矢内は序盤のぎこちなさが目に付いた。甲斐のほうも小ミスはあったにせよ、終始積極的な指し廻しでリードを奪った。お互い切り合いを好まない棋風のせいか、じっくりとした展開で押したり引いたりの駆け引きが長く続いた、根競べの感じもする。一局の将棋を勝ち切るには派手な決め手よりも、地味だが平均点以上の指し手の積み重ねで決して大きなミスを犯さないことが大切なのである。甲斐の平均的に安定した指し廻しにはそんな印象を受ける。
ここまで2連勝の甲斐は先手で三間飛車の作戦を採用。角道を止めるノーマル三間飛車は新鮮な感じもするが、コメントによると対居飛車穴熊には藤井システムとの組み合わせを用意している最新形であるらしい。これまで矢内は第1局で居飛車穴熊、第2局では6筋位取りと得意の銀冠を用いなかった。ここで負ければタイトルを失うという正念場ではさすがに居飛穴はやりづらい。そこで銀冠に構えたのだが、先手にすんなり石田流の好形に組まれては作戦負けである。しかしこの程度の不利感で勝負が決するほど将棋は簡単ではない。中終盤粘り強く指せば相手もどこかでミスして追いつき追いぬくことができる。矢内の基本戦略はこんな感じなのかもしれない。が、それも正確な終盤力があってこそだ。
先手が寄せをもたついた155手目▲3四歩に銀を逃げたのが敗着か。△3四同銀▲同桂と進めば後手はなかなか寄らない。ここが最後のチャンスだった。これを逃しては万事休す。甲斐は後はきれいに寄せ切った。初タイトルの女王を3連勝で奪取は見事である。矢内には今後の巻き返しを期待したい。
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