王将戦第三局は居飛車穴熊VS藤井システムに2008/02/06 23:56

久保はここまで対羽生戦の連敗が続いている。これまでに挑戦したタイトル戦はことごとく羽生に跳ね返された。今度こそタイトルをと意気込んで臨んだ久保であるがなかなか結果が出せない。内心ではこんなはずではなかったと焦りを感じているかもしれない。とにかく第三局は絶対に落とせない。ここで負けると三連敗となり奪取は絶望的となる。必勝を期して先手番で選んだ作戦は予想通り四間飛車。これに対して急戦か持急戦か注目されたが羽生は迷わず居飛車穴熊を目指す。

後手番では明らかに苦しい藤井システム、先手番ならまだ有力な作戦といえるのだろうか。久保はこの作戦を得意としているが羽生の居飛穴のときの勝率は確か九割近かったはず。不安定な玉形で苦労してきただけにできれば序中盤でリードを奪って逃げ切る将棋を目指したい。これまでの展開から見ても終盤の力比べになると羽生のほうに分がありそう。やはり久保の持ち味は大駒の華麗なサバキにある。

封じ手の局面はすでに戦いが始まっている。46手目の△5五歩は銀取りになっている。候補としては▲4五銀か▲4五歩が考えられる。しかし▲4五歩だと以下△5六歩▲4四歩△5七歩成と玉のコビンを直撃されて自信が持てない。▲4五銀は△5三銀▲4四歩で後に飛車を走る手があるので有力そうである。王将戦を盛り上げるためにも、明日はなんとしてでも久保に頑張ってもらいたい。