奨励会三段とA級とアマトップ2007/01/30 23:21

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週刊将棋2007年1月31号を読んだ。新たに制度化されたアマのプロ編入試験、それに二人のアマトップが挑戦するとの特集記事(リポートは観戦記者の鈴木宏彦氏)が興味を引いた。瀬川問題に始まりこうした話題を提供するのは将棋界の活性化にもつながりいいことである。今回挑戦するのは両者とも元奨励会三段、一度は年齢制限で夢をあきらめたがもう一度チャレンジするという。正直いって三段合格も難しいと思われる。二段扱いで6勝2敗であるから3敗した時点で失格となる。初段と指す場合もあり、そのときは振り駒で上手香落ちになることもある。

そこで参考になるのは朝日アマ名人で初段受験で入会した吉田氏の成績だ。当初は三段まではすんなり上がると思われたが意外に苦戦しており、いまだに三段リーグに参加できていない。今回のお二人は元々奨励会で三段まで昇段した実力があるのだから、うまくいけば三段合格もある。しかしそこからが遠い道のりですんなりプロになれるとは思えない。本来であれば奨励会経験のない若手トップアマの挑戦を見たいファンも多いだろう。話題性は十分なので持てる力を発揮していけるところまで頑張ってほしい。

A級棋士が三段リーグに入ったら何期で抜けられるかという記事も合わせて読むと面白い。渡辺の全勝というのはちょっと無理そう。もちろんA級棋士と三段との実力差が歴然である。例えば棋士の土俵である持ち時間6時間の順位戦で戦えばそうなると思う。しかし三段リーグで指すということは短い持ち時間、チェスクロックは自分で押す。大人数の込み入った対局室。角落ちの手合いでも平手で10番やれば2,3番は入るといわれている。

一番現実的に考えると、藤井九段の2期あれば上がるはずというのが本音に近いだろう。それにしても深浦八段の自信なさげな発言はどうだろう。インタビューしたメンバーのなかで下位に一番安定感があるように思われるのだが・・・