ノストラダムス・コード2009/01/05 23:48

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htmy/0977634108.html
昨日ちょっと触れたミカエル・ラスフォードの著作について紹介してみたい。タイトルが"The Nostradamus Code : World War III"(ノストラダムスの暗号、第三次世界大戦)となっている。ノストラダムス・コードというタイトルはオーヴァソンの原著(邦訳『ノストラダムス大全』)やラモッティの英訳本(邦訳『ノストラダムス新世紀予言』)でも使われており、副題がないと非常に紛らわしい。予言解釈本にはノストラダムス予言集のなかに自分だけが見つけた特別な暗号を解読したと展開をしているものが多い。そのためコードをいう単語を好んで用いている。シャトランの邦訳『ノストラダムスの極秘暗号』もその一例といえる。

ラスフォードの本は85頁のペーパーバックである。紀伊国屋のウェブにもあるように8章から成る。1 序論、2 混乱の時代の配役及び登場人物、3 反キリスト、4 混乱の時代、5 混乱の時代の科学上の業績、6 第三次世界大戦、7 地質学上の精神上の地球の変化、8 偉大なる天才、おまけの章。さらに各章も細かい節に区切られており、その見出しを追うだけでも内容がわかる。ラスフォードは解釈にあたって予言集の章番号を挙げているが原詩の引用は行っていない。どこに暗号があるのだろう。ラスフォードは最先端のデータを駆使しながら、暗示的な構図との関連性を求めて広大で複雑な言葉のパズルを徹底的に調査した。そうして予言モデルを見つけたという。

導き出されたのが第三次世界大戦の隠された時系列というが、1980年代のノストラダムス本に見られた、自分の想定するシナリオに沿って予言詩を並べ直してストーリを創作するのと大差がないように思える。おまけの章では第三次世界大戦にどう備えるべきか、ありがたいアドバイスをしてくれる。ラスフォードにはドクター(博士)の称号が付いているが何の専門家なのかは記されていない。