危機を乗り切るための予言と超予測2009/01/04 23:53

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長かった正月休みも今日で終わり、明日からはまた通常の生活に戻る。休みの最後の記念にというわけでもないが、東京カテドラル聖マリア大聖堂で行われた10時からのミサに参列した。1時間ほどで終わり、帰りに売店でキリスト教関係の本を3冊購入、さらに池袋のジュンク堂書店で4冊購入した。そのうちの1冊、井村宏次 危機を乗り切るための予言と超予測 ビイング・ネット・プレス 2009 を読んだ。発行日が2009年1月7日とあり、正真正銘の新刊である。紀伊国屋のウェブにはまだ登録されていない。ざっと目を通してみると、大衆向けの予言というものを実にわかりやすく扱っている。予言とは何か、予言者とは何者か、予言の的中とは、・・・予言に従い近未来に起こる事件のリストを挙げて警告している。

過去の予言がほとんど外れていることを認めながらも、世に出回っている不確かな予言を頼りに予測するというのはちょっと違和感がある。ノストラダムスについても触れている。著者が夢中で読んだという、五島氏の『ノストラダムスの大予言』でなされた1999年人類滅亡という解釈が外れた2000年にはブームが雲散霧消したと記す。ところが同書178頁には、こうしたほとぼりがさめた頃にノストラダムスの大破滅予言が発表されたとある。「ミッシェル・ラスフォード博士の『ノストラダムスの暗号』によると、2004年の5月にローマ国立図書館のスタッフのひとりが古文書庫の中から”知られざるノストラダムスの手写本”を発見したという。」そんな話は聞いたことがないし、2008年に出版されたラスフォードの"The Nostradamus code, World War III"も手元にあるが、そんな記述は見当たらない。

この部分のソースはどこにあるのだろう。単なる箔付けのためのハッタリなのだろうか。これが本当なら大発見であるがその可能性はきわめて低い。もっともこの1冊を読めば今年からここ数年に至るまでの予言を概観できるので予言ファンにとっては便利な本であろう。ただし、著者本人も冷静に「予言は大げさに出る」としている。日付もピタリと当たることなく、規模も10分の1(?)くらいのものらしいので心構えさえすれ思い悩む必要はなさそうである。